追い詰められた。
背中には壁。
完全に逃げ場を失ってしまった。
ヤバイ………!
逃げ足だけはいいのに、これじゃあ逃げられない………!
「お、落ち着けって!マジで!」
「……………」
鬼気迫る顔をしている男鹿には、多分古市の声は届いていない。
……恐い。
今の男鹿にはそんな感情しか湧いてこなかった。
「や、ホント……っマジ待てって!話せば分かる!」
「……………」
男鹿は無言のまま古市の顎を捕えた。
「ひっ………!」
ことの始まりはいつものごとく、古市が男鹿に恨みをもつ不良達に拉致られたところからだ。
ただ拉致られただけなら、いつものように男鹿が助けに来て相手をギッタンギッタンにして終了だった。
しかし、今回は拉致られただけじゃなかった。
中に1人、ホモみたいな奴がいてそいつに身体を触られた。
『うへ~、肌超白ぇ』
着てたカッターシャツの前を無理矢理開けられ、そう言われたときには鳥肌がたった。
しまいには薄汚い手で触ってきて、吐き気が込み上げた。
『肌触り最高じゃん』
死ねよ。
今すぐここで嘔吐してやろうか。
だけど俺はなんの抵抗もせず、黙ってされるがままだった。
こういう奴は抵抗すると余計喜んで後々厄介だからだ。
するとその男はシャツを俺の肩から外し、首から肩にかけて撫でてきた。
『……っ』
『旨そうだ』
『っ……!?』
いきなり吸い付かれた。
もちろんそこにはくっきりと紅い痕が残る。
俺にそんな大それたことをした後、そいつは男鹿によって半殺し以上の目に合ったんだが。
そんなこんなあって、男鹿は酷く機嫌が悪い。
いや、悪いとかいうレベルじゃなくこれは完璧に怒りで頭が沸騰している。
「な、あ……っ、男鹿!ごめんって!油断した俺が悪かった!」
「………………」
恐い。
本当に。
「……………っ」
「……………」
睨まれる。
声が出ない。
出そうとしても空気に溶けていってしまったかのように、消えていく。
「………………んっ!」
強引に口付けられる。
「はっ……、ふ、ん……っン」
水音が耳に届いて羞恥に耳を塞ぎたくなる。
「ン……っふ……、ハッ……ぁ」
男鹿のソレから逃げようとしても、すぐに絡めとられる。
逃げられない。
激しく貪られ、息がキレて苦しい。
「んっ……ふ、ぅ………っ」
酸欠で足に力が入らない。
ガクッとバランスを崩したが男鹿の腕に支えられており、地面に落ちることはなかった。
「古市、」
「っは…………な、に?」
ようやく解放された。
が、シャツを肩から少し外し、あの不良に付けられた痕を外気に晒された。
そして思いきりそこに吸い付かれ、古市は抵抗しないままそれを受け入れた。
「ぁっ………、っ………」
さっきとは違う、気持ち悪さも嫌悪感もない。
「…………俺意外の奴に触らせてんじゃねぇよ」
俺の肩に顔を埋めながら怒気を含めた声で言われた。
「ん…………気を、つけるから」
声が震える。
「古市…………」
「………………っ」
まだ怒ってんのかよ………!
鋭い眼で睨まれる。
「俺の…………だろ?お前は…………」
「………………」
いや違うし!
そう思っても今の状態ではそんな恐ろしいことが言えるはずもない。
「………………」
「なぁ、古市………」
ま、マジで恐ぇ…………!!
この状況を打破する方法は一つしかない。
ただし、多少の覚悟が必要だ。
でもやるしかない。
「お、が」
「…………?」
俺の方から男鹿の首に腕を回し、抱きつく。
「好き………だから、ちゃんと………。今日、助けに来てくれてサンキュな…………」
「古、市………?」
「好き」
「…………俺も、好き」
男鹿も俺の腰に手を回してきて抱き締めてきた。
「ちゃんとキス………しようぜ」
「古市…………」
優しいキスが降ってくる。
不覚にもこのままこいつのキスに溺れてしまいたい、と思ったのは内緒。
今日の教訓。
『本当に恐いときは声も出ない』
背中には壁。
完全に逃げ場を失ってしまった。
ヤバイ………!
逃げ足だけはいいのに、これじゃあ逃げられない………!
「お、落ち着けって!マジで!」
「……………」
鬼気迫る顔をしている男鹿には、多分古市の声は届いていない。
……恐い。
今の男鹿にはそんな感情しか湧いてこなかった。
「や、ホント……っマジ待てって!話せば分かる!」
「……………」
男鹿は無言のまま古市の顎を捕えた。
「ひっ………!」
ことの始まりはいつものごとく、古市が男鹿に恨みをもつ不良達に拉致られたところからだ。
ただ拉致られただけなら、いつものように男鹿が助けに来て相手をギッタンギッタンにして終了だった。
しかし、今回は拉致られただけじゃなかった。
中に1人、ホモみたいな奴がいてそいつに身体を触られた。
『うへ~、肌超白ぇ』
着てたカッターシャツの前を無理矢理開けられ、そう言われたときには鳥肌がたった。
しまいには薄汚い手で触ってきて、吐き気が込み上げた。
『肌触り最高じゃん』
死ねよ。
今すぐここで嘔吐してやろうか。
だけど俺はなんの抵抗もせず、黙ってされるがままだった。
こういう奴は抵抗すると余計喜んで後々厄介だからだ。
するとその男はシャツを俺の肩から外し、首から肩にかけて撫でてきた。
『……っ』
『旨そうだ』
『っ……!?』
いきなり吸い付かれた。
もちろんそこにはくっきりと紅い痕が残る。
俺にそんな大それたことをした後、そいつは男鹿によって半殺し以上の目に合ったんだが。
そんなこんなあって、男鹿は酷く機嫌が悪い。
いや、悪いとかいうレベルじゃなくこれは完璧に怒りで頭が沸騰している。
「な、あ……っ、男鹿!ごめんって!油断した俺が悪かった!」
「………………」
恐い。
本当に。
「……………っ」
「……………」
睨まれる。
声が出ない。
出そうとしても空気に溶けていってしまったかのように、消えていく。
「………………んっ!」
強引に口付けられる。
「はっ……、ふ、ん……っン」
水音が耳に届いて羞恥に耳を塞ぎたくなる。
「ン……っふ……、ハッ……ぁ」
男鹿のソレから逃げようとしても、すぐに絡めとられる。
逃げられない。
激しく貪られ、息がキレて苦しい。
「んっ……ふ、ぅ………っ」
酸欠で足に力が入らない。
ガクッとバランスを崩したが男鹿の腕に支えられており、地面に落ちることはなかった。
「古市、」
「っは…………な、に?」
ようやく解放された。
が、シャツを肩から少し外し、あの不良に付けられた痕を外気に晒された。
そして思いきりそこに吸い付かれ、古市は抵抗しないままそれを受け入れた。
「ぁっ………、っ………」
さっきとは違う、気持ち悪さも嫌悪感もない。
「…………俺意外の奴に触らせてんじゃねぇよ」
俺の肩に顔を埋めながら怒気を含めた声で言われた。
「ん…………気を、つけるから」
声が震える。
「古市…………」
「………………っ」
まだ怒ってんのかよ………!
鋭い眼で睨まれる。
「俺の…………だろ?お前は…………」
「………………」
いや違うし!
そう思っても今の状態ではそんな恐ろしいことが言えるはずもない。
「………………」
「なぁ、古市………」
ま、マジで恐ぇ…………!!
この状況を打破する方法は一つしかない。
ただし、多少の覚悟が必要だ。
でもやるしかない。
「お、が」
「…………?」
俺の方から男鹿の首に腕を回し、抱きつく。
「好き………だから、ちゃんと………。今日、助けに来てくれてサンキュな…………」
「古、市………?」
「好き」
「…………俺も、好き」
男鹿も俺の腰に手を回してきて抱き締めてきた。
「ちゃんとキス………しようぜ」
「古市…………」
優しいキスが降ってくる。
不覚にもこのままこいつのキスに溺れてしまいたい、と思ったのは内緒。
今日の教訓。
『本当に恐いときは声も出ない』
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