中学生といえば、成長期にすぐ入る者と時期が少し遅れてくる者に分かれる。
俺は…………後者だった。
「ムカつく」
「んー?何がー?」
コロッケパンにかじりつきながらこっちを見る。
「小学校卒業するときはそんな変わんなかったのに」
男鹿の頭頂部を恨めしそうに見上げる。
「あー……背?」
「うん」
「ま、成長期だしな」
古市の頭を暢気にポンポンと叩く。
「死ねよ。つーか俺が成長期来たら覚悟しとけ!」
「へいへい。ま、お前が俺を抜かすとかありえねーけどな」
「っんだと、コラッ!」
パシッと叩く。
「お前はそんくらいでちょうどいいんだよ」
「はぁ?」
男鹿を見上げる。
………というか、男鹿の方が俺よりも10㎝以上も高いから、どうしても見上げる形になるのだ。
「なんだよ」
「いや、別に………」
コイツ分かってねーだろ・・・・
『お前が俺を見上げる=上目遣い』
つまりヤバイ。(俺の理性が)
「何かつまんねーの………」
「なんで」
「だってさー………、もう男鹿のこと見上げなきゃいけないんだぜ?」
眉間に皺を寄せる。
「別にいーじゃん」
俺が楽しいし。
「良くねーんだよ」
今度は眉を八の字にして言った。
「だって、男鹿と遠くなった気がする」
「っ…………//////」
可愛い。
可愛すぎる!
「なっ、なんだよ!変なコト言ってねーだろ!?」
「あー……うん…/////」
古市が本当に可愛すぎるんだけど!!
「身長に差はあっても、俺とお前の距離は変わんねーよ」
「そう、だよな……//////」
なんだ男鹿!
その男前な笑顔は!!
格好よすぎだろ!?
「気長に待っといてやるから。また隣に並ぶの」
「当たり前だろ?////」
「確かに隣にお前の顔がねーと落ちつかねーわ」
「俺、頑張って伸ばす!」
だが結果的に、身長は伸びたが男鹿には結局及ばなかった。
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