男鹿はよく俺にキスマークを付けたがる。

冬はいい。
着込んでるから見えないし、不意打ちでされることもないし、風呂入るときにそれ見てちょっと嬉しくなるだけだから。
だけど夏は違う。服はどうしても薄着になるし、肌の露出度が格段に上がる。
それに加えて汗。男鹿はどうやら汗に反応してしまうらしく、流れる汗を唇で掬うことも普通にしてくる。
だからかなり困るのだ。

「も、コラッ!痕つけよーとすんなって!」
「減るもんじゃねーし、いいだろ」
「そーいう問題じゃねぇ!見えるとこに付けんなって言ってんだ!」
「んじゃどこ?」
「は?」
「どこにつけて欲しいんだ?」
「いや、別につけて欲しいわけでもねーから」

確かに独占欲出されたら俺だってたまんねーとか思うし、好きな奴に痕つけられりゃドキドキだってする。
だからそんなにしょっちゅう付けられてたら多分死ぬ。ドキドキしすぎて死ぬ。
タンクトップにハーパンの古市を後ろから抱き締めたままの男鹿を引き剥がそうとするが、やはり無理だった。
文句を言ってやろうと振り向くと男鹿とバッチリ目が合い、何も言えなくなる。
結局妥協してしまうのだ。


「あ、痕はダメだけど、キスなら……いいぞ」

若干赤い顔にのたうち回りたくなるくらいときめいたが、古市の前では格好つけたがりなため、やんわりと笑ってみせた。

「言われたくてもするに決まってんだろ」
「…ん………ぅ、…っ…」

古市の鼻を抜けた甘い声に身体が熱くなるのを感じたが、古市の肌に触れるのを理性で押さえる。
普段は生意気なくせに二人きりの時だけたまにこうして素直になってくれるのが、やはり自分だけの特権だと嬉しくてしょうがない。
愛しい、可愛い、好きだ。

「古市」
「っ、わ」

床に古市の頭が強くぶつからないように、自分の手をクッションにして押し倒した。
急に反転した視界にぎょっ、と顔の筋肉を引きつらせる。
待て、と言うよりも早く男鹿が肩口に吸い付いた。

「っ、ん……男鹿!さっきつけんなって……!」
「古市が煽るから」
「煽ってねーよ!アホか!早く離れろ!」
「ムリ。んー……」

男鹿の熱い吐息を肌で直接感じ、どうしようもなく身体が火照り出す。
好きな奴に愛されてると体感する度、それに甘えてしまって何も出来なくなる。
男鹿は平気なんだろうか。愛すばかりで満足してるんだろうか。
我慢、してるんじゃないだろうか。

「男鹿」
「ん?」
「俺も、痕つけていい?」

へ、と間抜けた声を出した男鹿は古市に埋めていた顔を上げた。
見上げた先には照れくさそうに頭を掻く古市がいて、また胸が高鳴る。
つーか古市からそーいうことをしたいとか言われたことがなかったせいか、無駄にこっちまで照れる。
あーもうマジ分かっててやってんのかっつの。
痕くらいむしろいくらでも付けろよ、大歓迎だコノヤロウ。

何も言わない男鹿に煮えを切らした。

「な、なんだよ。悪ぃかよっ」
「んーや?ほら、いいぞ古市」
「じゃ、じゃあいくからな!」
「おう」
「ホントにするからな!!」
「分かったっつの、ほら」

古市がしやすいように一旦体を起こしてここ、と指差す。
今まで男鹿が古市に痕を付けることはあっても付けられたことはなかったため、少し緊張する。
男鹿に触れながら顔を鎖骨に埋め、舌先をそろ、と出して皮膚を薄く舐めた。
そのままその部位に唇をくっ付け、軽く吸ってみる。

「あっれー……?」
「どーした?」
「いや、ちょっともう一回」

軽過ぎたのか、一瞬赤くなっただけで直ぐに元の色に戻ってしまった。
もう一度口付け今度はさっきよりも強く吸い付いた。

「…………あ、出来た」
「おぉ!マジだ!マジでついてんぞ」

ケータイの鏡部分で確認すると確かにハッキリと紅い痕が鎖骨辺りに付いている。
古市の印が俺の身体にあるってだけで興奮しちまってどうしようもない。
正直襲いたいのは山々だが今いきなりして古市の機嫌を損ねたくない。
そんでさっきから古市の視線はキスマークに釘付けだ。
お前がつけたんだっつの。あーマジ可愛い。

「どーかしたか?」
「や、別に何でも……」

ダメだ。何か急に生々しく感じるんだけど。
すげぇ……なんかもうそうか。
なんとなく男鹿が痕つけたがる理由が少し分かった。
よくキスマークは所有の証って言われてるけど、実際する側になるとよく分かる。
すっげぇ独占してる気分。俺だけの……、俺以外には決して付けることが出来ないモノ。
しかも何か一個付いてるだけでエロさが三割増しだわ。
男の色気出しすぎだろ……、そんなんだからモテんだよお前。

「で、つけた感想は?」
「……なんか優越感がスゴい、デス。俺の男鹿、みたいな……?」
「……………な、真面目に聞くけどよ。煽ってんのか?」
「は、は、はぁ!?煽ってなんか……!」
「だったら、ただでさえこっちは襲いたくて仕方ねーんだから、あんまそーいうコト言うな。手、出しちまうだろ」

ぎゅっと腕の中に閉じ込めると古市は少し黙って男鹿を抱き返し、付けたばかりの紅い印に唇を落とした。

「……痕、お前に付けたってだけでこっちはもう十分スイッチ入ってんだけど……?」

それは殺し文句以外の何物でもなく、男鹿の中のスイッチも同時に入り、そのままベッドに雪崩れ込んだ。


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無性に甘いおがふるが書きたくなりました
おがふるって見てるみんなを幸せにする力があると思うんだ!
昨日友達のクラスでDK1がDK2に腕にキスマーク付けられてるとこを見ちゃったらしいww
私も見たかった・・・・・・・
本当私の学校はどうなってるんだろうかwww
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