教室のドアが勢いよく開いた。入ってきたのは古市だ。


今日は男鹿に先に行ってくれと頼み、古市は遅刻ギリギリ。
ただならぬ雰囲気で教室に入ってきた古市に皆視線を向ける。


「…………っ」

無言で鞄を机に投げ、ツカツカと真っ直ぐに男鹿の所に早足で歩いていく。

「古市…………?」


周りはこのただならぬ空気に男鹿が古市を怒らせたのだと思った。
朝も一緒に来なかったから。だからてっきり男鹿が殴られるのかと見ていた。
が、古市は男鹿とそのまま距離を詰めて、抱きついたのだ。




「!!!!???」


「………………………」



ギュッと強く抱きついてくる古市に固まる男鹿。
男鹿もてっきり自分が何かしたのかと思っていたが、予想外の展開に固まるしかない。

行き場のない手が宙に浮く。



「ふ、ふふふふっふふっふるいち!?」

「……………」


何だコレ!?夢か!?あー夢だ、絶対夢だ!!!

じゃなけりゃ古市が自分からっ、しかもこんな教室でするわけねーだろ!!??
前俺が教室で寝惚けて軽くほっぺにキスしたときには一週間口きかなかったのに!!!!
しかもめちゃくちゃ密着してるし!俺の肩に頭すりすりしてるし!!


ふおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!




「………………気持ち悪い」


「……………は!?何が!?俺!?」


やっと口を開いたかと思ったら気持ち悪いと言われた。



「ちげーよ」

「じゃ、なにが」



あくまで理性を保ちつつ古市に聞いた。




「………男に告られんのって気持ち悪いな」


「……………は?」



「…………告られたんだよ」
「まじ?」


つーことは朝先に行けっつったのは呼び出されてたってことか?
朝他の男と?


「言っとくけど俺は常識人だから行ったんだよ。別にOKするために行ったんじゃねぇ」
「…………んで何でこーなってんの」

いまだにくっついたままの古市の腰に右手を回し、左手を古市の頭にやる。


「俺さ、男鹿と付き合ってんじゃん?だから俺って男も大丈夫な奴かと思ったわけ。で、告られたんだけど、正直ムリ」


「…………」


古市は男がムリ?あれ、じゃなんで俺と古市付き合ってんだ?俺男だぞ?



「んで断ったんだけど………、そしたら何か抱きつかれてさ」

「は?なんで」

「ハグだけでもさせてくれ、みたいな?そんな感じ。いきなりで俺もびっくりしたんだけど抱き締められてるって分かった途端、
鳥肌立ってな。『あームリだわ』って」


古市は淡々と言う。


「で、いい加減気持ち悪くなったから離せって言ったらそいつが俺にキスしようとしてきたから蹴りかまして逃げてきた」


「………キスされてねんだな?」
「おぅ」


男鹿の声が震えてる。多分怒ってる、かな。


「…………だからこうやって今、男鹿で消毒してんの」
「古市なんか大胆?だな」

「気持ち悪かったんだからしょーがねーだろ」



………やべぇわ。古市ヤバイ。可愛い。
つーか俺も男なんだけど。気持ち悪くねーのか。


そう考えていたら古市が顔を上げて困ったように笑った。



「俺、男鹿以外にはこういうのダメらしいわ。お前とこーゆうのは気持ち良いし、好きだけど……………あ、変な意味じゃねーぞ?」


「………古市、ヤバイ」

「ははっ男鹿、顔真っ赤!」


普段言われないせいか古市の言葉が深く自分の中に刺さった。


心臓がバクバクとうるさい。


本当は今すぐにでも連れて帰りたいが古市に怒られたくないから我慢する。






「誰かこのバカップルどうにかしてくれ」



――――――――――――――――――――――――――――――



本当。

私が書く古市はわがままです。

普段は怒るくせに自分のときは平気で人前でいちゃいちゃするっていうね。

あーイチャイチャくっそうww


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