「……………」
重い。
俺とは違う体重がかけられている。抱き締めるなら分かる。
だがこいつは俺に後ろから抱きつくように、全体重をかけてのし掛かっている。
「男鹿、いい加減退けろ」
「や」
や、じゃねー!!!可愛いくねんだよ!
「漫画読みづらい」
「や」
「……………」
意味分からん。もう殴ってもいいかな、コイツ。
後ろから囲むように体は男鹿の両足で挟まれている。
いうならばアスナロ抱き、座ったバージョン?
「な~、男鹿ー。マジ離してくんね?」
「知らん」
肩に頭を埋めて離す気配がいっこうにない。
「……………もしかして」
いつもとは少し違う男鹿。なんとなくいつもより子供っぽい。
いや、いつもガキだけど。
これは多分………
「甘えてる?」
「……………………」
否定の言葉はない。
図星かよ…………
「…………珍しいな」
「うっせぇ。別にいいだろ」
「…いいけど………」
何か…………男鹿が可愛い。いや普段は全く可愛いくないんだけど。
甘えてるって分かったら……さ。可愛い気あんだな~って。
「古市、柔らかい」
「…………どーも」
お前は逞しいよな。
古市は読んでいた漫画を閉じて男鹿に仕返し、と体重を預ける。
「何かいいな、こーゆーのも」
「たまには、な」
肩口から上目で見上げてくる男鹿に不覚にもキュンとなった。
本当、今日は可愛いな。
「あー………」
「?」
男鹿が再度俺の肩に顔を埋める。
「マジ可愛い」
「……あっそ」
何を言い出すかと思えば。男に言ってどうするよ。
別に嬉しくないわけじゃないけど。
「古市可愛い。押し倒したい」
「ダメ」
確かにすぐ側にベッドはある。
でも、今はこの雰囲気をもう少し味わっていたい。
「なぁ男鹿」
「なんだ?」
「大好き」
「……………っ!?/////」
男鹿が照れてる。あのデーモンが。
俺のたった一言で顔を赤く染める。
「男鹿ってさ、しょっちゅう俺に甘い言葉?っていうのか?分かんねーけどさ、言ってくるくせに言われんのは弱いんだな」
そう、俺から男鹿に自分の気持ちをわざわざ言うことなんてほとんどない。
「うっせ………///」
「なんかうん。やっば俺、男鹿のこと好きだな」
「………俺も好き」
こんな甘い日常。
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幸せな男鹿古ー
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