*赤司様と灰崎君の仲が割と良い。
*黒子っちと灰崎君も割と仲良い。
*若干紫→赤。
「灰崎が最近ヤバイんだけど俺どうしたらいい?」
「俺にはよく分かりません」
素っ気ない態度にブーッと唇を突き出すと虹村は急に赤司の肩を抱いた。
近い距離を咎めるように赤司は虹村を呆れたように見上げた。
「灰崎がまた拗ねますよ」
「おう」
虹村の嬉しそうな声にため息を吐いた。完全に確信犯だ。
現にこっちを見て微妙な顔の灰崎は明らかに嫉妬している。
ここまでくると同情すら湧いてくる。
「あんまり苛めてたら嫌われますよ」
「ないだろ。アイツ俺のこと大好きだし」
「…………」
ますます同情する。虹村の手を振り払うと灰崎がこっちに近付いてくるのが見えた。
邪魔者は退散しようと虹村から離れると灰崎に腕を捕まれる。
「…………なんだ?」
後々虹村さんが面倒くさいから離せ、と目で訴えるが通じていないのかそのまま引っ張られる。
灰崎と赤司の距離が近付くと直ぐさま距離が離れた。
虹村が灰崎の首に後ろから腕を回したせいだ。
「ぐぇっ……」
「なーんで真っ先に赤司んトコ行くかな、お前は」
「赤司に用があったからに決まってんだろ………!離せよ!」
「敬語は?」
「…………離してください」
小さく聞こえた舌打ちは大目に見てやるが、自分より先に赤司に向かって行ったのは頂けない。
部活に私情を挟むなと言われればそれまでだが、好きな奴が自分以外を頼るのは誰だって嫌な筈だ。
本当は部活中だろうが関係なく構い倒したいのに。
「あー………早く部活終わんねーかな」
「アンタがそんな事言うの珍しいな」
「……………お前に触りたいからに決まってんだろ……」
呆れたように小声で告げられ、灰崎の顔は赤に染まった。
いくら小声といえど、それは隣に居る赤司にも勿論聞こえていた。
灰崎が赤面すること自体が珍しいため、部員の何人かはその様子を驚いたように見つめていた。
虹村が睨めば視線は直ぐ反らされたが。
「で、灰崎は俺に何の用があったんだ?」
「いや、別に今じゃないといけねーとかじゃねぇけど………ペア練しながら話せたらいいかと思ってよ」
言いにくそうな灰崎の様子に話の内容に察しがついた赤司は正直かなり面倒だった。
虹村に後で何の探りをされるか分からない。
しかも既に隣で灰崎の腰に手を回しながら顔を寄せて不満げに口を尖らせている。
「なに、俺が相手じゃダメな話?」
「……………ソーデス」
「………妬けるな」
「え、ちょっ」
思い切り抱き締められ、部活中だぞと灰崎が言うより先に赤司が二人を引き離した。
「あっちでペア練するので虹村さんは皆に指示出して下さい」
「………へーい。灰崎、今日の帰り……」
「あー……大丈夫デス」
一緒に帰るなんて未だに気恥ずかしさが抜けない。
甘い二人の空気を引き裂くようにうんざりした顔で赤司は灰崎を連れていった。
虹村から十分離れた場所で赤司は柔軟を始めた。
「え……柔軟すんの?」
「話をするならこっちの方がいいだろう。それに俺はまだ柔軟が済んでないしな」
部活に来てから今後のメニューについて話があると監督と虹村に呼ばれていたことを思い出した。
そういう時に赤司と虹村が並ぶ姿を見ていつも思う。お似合いだと。
二人とも頭が良くて真面目で周囲からの信頼も厚くて。自分とはまるで正反対。
そう思うけどでも、実際彼が好きなのは自分でそれ以外じゃない。
「虹村さんって趣味悪ぃよな」
「………いきなりなんだ」
「いや、普通は俺じゃなくて」
お前なんじゃね?そう口に出すより早く赤司が心底呆れたようにため息を吐いた。
「お前は本当にバカだな」
「いや、だってよ………」
「虹村さんはお前のギャップにヤられたんだぞ。そうギャップ萌だ。普段は不良で女を食い荒らしてる奴が実は自分のこと好きで自分の一挙一動に振り回されてる姿にうっかりときめいちゃったんだろ。しかも不良の悪人面のくせに照れてる顔が可愛いとか泣き顔が可愛いとかギャップ萌の境地だろうが。俺を見てみろ。完璧すぎてギャップも何もないだろう。格好良さも可愛さも既に装備されてるからな」
「………お、おう」
「大体虹村さんは手のかかるバカの方がタイプらしいし……」
「今バカって言ったなコノヤロウ」
「まぁだから虹村さんはお前が大好き…………」
ぶわーと顔を赤らめた灰崎を見て口が止まった。
そういう顔を俺の前でするなよ。虹村さん超コッチ見てるから。
絶対後で面倒くさいことになると溜め息を吐くが灰崎は特に気にもせず話を続けた。
「でさ、虹村さんが俺を好き?なのはまぁいいんだけど……」
「…………惚気なら聞かないぞ」
「ちげーよ!………ただ、最近あの人の視線が………気になるっつーか………?」
「………………今更か?」
最近所か付き合う随分前からお前のこと見てたぞ。
そう伝えることはしないがリア充爆発しろとだけ胸中で呟いておくことにする。
「問題なのは見られることじゃなくて見られる所が、な……」
「あぁ、足とか首とか腰とか尻とかか?」
「何で知ってんだよ!」
「何でと言われてもな。毎日虹村さんの隣に居たら嫌でも分かる」
目の前に後ろ姿を向けて立っていれば汗ばんだ髪が張り付くうなじを、斜め後ろから白い首筋を熱を帯びた目で見ている。
ストレッチの時は足の爪先から頭の先まで余すところなく眺めている。
流石にあからさま過ぎて何度か注意はしたがあまり変わらない。
本人も自重しないといけないと分かってはいるらしいが、どうやら灰崎が居ると忘れるらしい。
「俺もさ、最初は気のせいだと思ってたんだけど………なんかあの人の目が、ダイキが乳見んのと同じ色で俺のこと見てるからなんか………すげー……気まじぃ」
「…………なるほどな」
確かにあからさまに欲情してますって顔をされれば流石の灰崎でも戸惑うかもしれない。
「何とかできねーかな……」
「無理だろうな。いっそ一思いに一線越えたらどうだ?」
「一線って………ヤれってか?それこそ無理だろ」
照れ隠しとかではなく真面目にそう返す灰崎に赤司は顔をしかめた。
端から見ていれば灰崎はとんだゲス野郎であり、ぶっちゃけ付き合ったら即ヤる方にしか結び付かなさそうだからだ。
だからこそ虹村と付き合い始めても未だ性的接触がないことに驚いている。
「大体虹村さんとはキスだって片手で数えるくらいしかしてねーから、そっから先って無理」
「……い……意外だな」
「何つーか俺からはあんま動かねーし、あの人も口では言うけどあんま動かねーしで………」
「それも……意外、だな」
普段あれだけ絡んでいるクセにプライベートでは手は出さないのか。
いや、手が出せないの方が正しいかもしれない。
「多分虹村さんはお前に触れたいはずだが………理性的な面で我慢しているんだろう」
だから拗らせてお前に対する妄想を俺に語ったりするんだ。
勿論普段の虹村は凛々しく部員達を指導し、抜群のリーダーシップを発揮しているため格好良いし尊敬している。
だが灰崎のこととなるとどうも残念さが際立つ。他の部員の前で出さないだけマシだが。
「我慢ねぇ………別にしなくていいのにな」
「部活中は自重しろよ?」
「それはあの人に言ってくれ」
俺は一応部活とプライベートは分けてっから。
でももし本当に我慢してるなら本人に直接言った方が良いかもしれない。
あと見るのも止めてもらう。
「でさ、我慢しなくてもいいぜ?的な事をストレートに伝えたらマズい気がすっから、何かやんわり伝える方法ねぇ?」
一応灰崎もバカではないため、ストレートに言った時の結果は何となく予想できた。
こうやって赤司と話している間もチラチラとではなく、ジーっと熱視線を向けられ額から汗が流れる。
実の所、虹村は二人きりの時はあまり灰崎を一心に見つめることがない。
余裕のある態度で灰崎を困らせて楽しそうにしている姿は何処か大人な雰囲気を醸し出し、下心等微塵も感じさせない。
そんなところが灰崎は気に食わなかった。
「俺はさ、正直虹村さんになら触られても平気だしむしろ嬉しい。けどあの人いっつもどっか遠慮してるっつーか………触りたいなら触れよ!って言いたくなる」
「それは虹村さんなりにお前を大事にしてるってことじゃないのか?」
「それはまぁそうなんだろうけどよ、付き合って三ヶ月経つのにキスすら躊躇われてみ?流石にどーよって感じじゃね」
うんざりとした表情は不満げで、でもその理由は好きな人にもっと求められたいなんて可愛げのあるものだ。
確かにこれは虹村本人には伝えられない。赤司はフッと笑みを溢すと、灰崎の頭を撫でた。
「え、………なに」
「別に?お前も何だかんだ可愛い奴だと思っただけだよ」
「可愛いって………虹村さんみてーなこと言うなよ、キモい」
「今、なんて?よく聞こえなかったな」
「申し訳ございませんでした」
黒い笑顔の向こうに赤司の素顔が透けて見えるようだ。
ストレッチもそこそこに済ませ、立ち上がると赤司は後ろから誰かに抱きつかれた。
その姿が見えていた灰崎は面倒くさいのが来た、と顔を反らした。
「紫原………どうしたんだ?」
「えー、赤ちんとチーム組もうと思ってー」
体育館を見渡すとどうやらチームごとに別れてミニゲームをするらしい。
赤司をチームに引き入いれれば勝率が上がることは必然だが、それだけが理由ではないように思えた。
「なら灰崎もいいか?」
「崎ちんはダメー」
「なぜ?」
「だって崎ちんはさっきまで赤ちんと一緒にいたじゃん。今度は俺の番だしー」
「???」
紫原の言っていることが今一理解できていないのか、抱きつかれたまま不思議そうな顔をしている。
人のことは鋭いのに何で自分のことになるとこうも鈍いのか。
灰崎はため息を吐き赤司に言った。
「いいから行ってこい。俺はテツヤに混ぜてもらうからよ」
紫原に腕を引かれながら赤司は灰崎を振り返った。
「さっきの話だが……俺はストレートに言うのもアリだと思うぞ」
「…………えー………」
それは………無理だろ。つか無理ってさっき言わなかったっけ?
何なんだよ何のために俺はお前に相談したんだよ!
お前が俺の知り合いの中で賢い、且つ虹村さんとの仲を知る奴だからだろうが!
最悪だと思いながら黒子の元に行き、チームに入れてもらった。
ミニゲームをしている間も虹村の視線は灰崎を向いているが、それを誰も不審がらないのは普段から素行の悪い灰崎を見張っているのだ、と幸いにも思われていたからだ。
しかし観察力に長けている黒子は察したようにミニゲームの休憩中ぼそりと呟いた。
「愛されてますね、灰崎君」
「うおおっ!?いつの間に居たんだ!?つか、あ、あいされてるって何が………っ」
面白いほど慌てる灰崎に黒子は生温い目を向けた。
その目の意味を悟った瞬間死にたくなる程の羞恥が灰崎を襲った。
「…………誰にも、言うなよ」
「あ、それは安心して下さい。今の所知ってるのは僕と赤司君だけなんですよね?」
「一応、な」
言わないだけで気づいてる奴がいる可能性はあるが、俺が知る限りではまだ二人だ。
赤司も黒子も秘密事に関しては信用できるため、安心ではあるが念を押しておくに越したことはない。
もし周りにバレてみようものなら全力で冷やかされるに決まってる。
普段はあんな反抗的なクセにベッドでは従順なんですかーwwとか言われたら殴らない自信がない。
つかベッドって!キスすらままならないのにベッドってなんだよ!
正直キスしかしてないって方が絶対からかわれる!そんなことになったら俺の沽券に関わる!!
しかも周りにバレたら虹村さんのタガが外れて惚気とか撒き散らしそうで怖い!!
ヤっちまったら事の詳細を事細かに報告しかねないし!!
そんなことされたら羞恥で多分俺は死ねる!!むしろ俺を殺せ!!
「灰崎君」
「ああん!?……あ、お前がいること忘れてた」
「でしょうね。一人で頭抱えて何考えてたんですか虹村さんのことですかそうですか爆発しろ」
「……なぁ、お前そんなキャラだっけ」
「あまりにも灰崎君が面白い(笑)のでつい」
「おい」
相変わらず無表情で淡々とした物言いに実は赤司より真っ黒なんじゃ……と疑わざるを得ない。
何を考えてか、黒子は灰崎の肩に寄りかかりついでに腕も組んだ。
ぎょっとすると同時にハッと顔を上げると遠くに居た虹村とばっちり目が合ってしまった。
「すごい見てますね、主将」
「おまっ………ぜってーあの人何か勘違いしてるし!」
「あ、ちなみに僕は黒灰推しです」
「黒灰ってなんだよ………つかフォローめんどくせぇ」
黒子に絡まれている腕を抜き、デコピンを食らわせてやる。
衝撃で目を閉じたのがちょっと可愛いと思わなかったこともない。
「フォローめんどくさいんですか?主将なら理解あると思うのでどっちらかと言えば直ぐ済みそうですけど」
意外そうな顔に灰崎は説明しずらそうに頭を掻いた。
「なんつーか………あの人後でフォロー入れようとしたらさ、平気な振りするっつーか……別に気にしてねぇよって、何か余裕振るクセが付いてるみてーな?だから無理にフォロー入れようとすっとあの人の尊厳とかさ………何か色々めんどい。…………俺はもっとあの人の好きなようにして欲しい」
それが分かりやすいなら良い。まだ無理しなくていい、とか言えるから。
けど無駄に平気な振りが上手いから口が出しにくいし、追求することもできない。
そういう所も懐の深さの現れみたいで好きだけど、もっと素直になってくれてもいいと思う。
「灰崎君………結構ちゃんと主将のこと好きなんですね」
まるで意外とでも言いたげな黒子にどういう意味だよと返すと微かに笑って言われた。
「だって、それって…………主将が考えてることしたいこと、全部知りたいってことでしょう?主将のことを全部受け止めてあげたいって、愛じゃないですか」
「そ、んなんじゃ……ねー、よ」
言われた瞬間赤くなった顔を隠すように体操座りした足に顔を埋めた。
そんな意味で思ってた訳じゃないのに、指摘されてみれば妙に納得している自分がいることに驚く。
あの人のことがもっと知りたい、俺をもっと知って欲しい。
「君は可愛い人ですね」
「…………うっせ」
部活が終わる頃には熱い顔も収まり、少しだけ緊張したまま灰崎は部室の外で虹村を待っていた。
他の部員は既に帰宅し、残されているのはミーティングをしている顧問と赤司と虹村、そして虹村を待つ灰崎だけだ。
少し経ってから、シンとした静かな空気の中で一人壁に凭れる灰崎の肩を後ろから掴み、虹村は声を掛けた。
「よお、待たせた」
「………ん」
「帰るか」
普通、虹村さんの態度はいつも変わらない。
怒ってる時は別だけど、嫉妬とか欲情とか全部隠さなくていいのに。
歩き出した虹村を止めるように袖を引っ張る。
どうした、と振り返った虹村の声は優しくてそれが余計に灰崎を苛々させた。
「今日の、セイジューローとかテツヤとのこと、何も言わねんだな」
「何もって………お前」
「嫉妬とか、しねーの」
あれ、違うこんなんが言いたいんじゃねぇ。これじゃ俺が嫉妬して欲しいみてーじゃねぇか。
どう言ったものか、と考えてる間に虹村は灰崎と距離を詰めていた。
その距離の近さに驚き思わず仰け反ると笑われた。
「嫉妬、するに決まってんだろ。お前赤司や黒子相手なら近くてもあんま避けたりしねーし。俺はお前に近付く奴全員に嫉妬してる」
「じゃあ何でそれ、いつも言わないんスか」
「一々目くじら立てんの格好悪ぃだろ。それにお前嫉妬とか嫌いだろうし」
嫉妬しても態度に出さずに気にしない振りをしてくれる優しい彼氏。
そうなろうとしてくれたのは俺がそういうのが嫌いだからで。でも俺は正直そんなのどうでもいい。
持っていた鞄が落ちる音がすると同時に両手で虹村の両腕を掴んでいた。
顔を見られないよう俯いて。
「確かに俺は嫉妬とかめんどくせぇって思ってっけど、アンタのは嫌じゃねぇっつか……………俺も、俺も嫉妬する、から同じみたいな?だからそーいうの我慢する必要ねぇし………格好悪ぃの俺も、だし………っ」
鞄が落ちる音がするより早く抱き締められた。
体ごと押されるままじりじりと後退し壁に背中がぶつかるが、尚も押されるように抱き締められる。
少し苦しくて声を掛けても脱力したような声が出されるだけで力が弱まることはない。
「あー………お前可愛い」
「はあ………?」
「マジで」
腕が一度解かれたかと思うと今度は緩く回してきたため苦しくはない。
そもそもこうやって抱き合うのすら久し振りで、正直胸の中心からじわじわと熱くなる感覚に戸惑う。
どうしようもない程煩く鳴りだした心臓を持て余していると虹村の方から離れていってしまった。
その時に物欲しげな顔をしていたのかもしれない。気付いたらキスされていた。
「………っ……」
数秒触れるだけのキス。でもたったそれだけの時間でさっきよりも確実に速くなった鼓動に悔しくなる。
そんな灰崎を前に虹村は自分の顔を覆うように右手を顔に押し付けた。
虹村もまた余裕がなくなっていたからだ。
「すまん………ちょっと今余裕ねぇ、かも」
「余裕とかなくて、いい……そんなモン」
今度は自分から広い背中に手を回して抱きしめた。
余裕がないのはどっちも同じだから、だったら構うことなんか何もない。
もっと触りたい、もっと触られたい。そこにあるのは純粋な欲求で求めない訳にはいかなかった。
「我慢とか、すんなよ。俺はアンタが俺としたいこと………全部知りたい」
「………いいのか?一度タガ外しちまったら、もう我慢なんか出来ねぇぞ」
「………いい……虹村さんだから、いい」
それが虹村に対してどれ程の威力を持つ殺し文句なのか分かっていない灰崎に笑いが零れた。
素直な時は本当に普段から想像もつかない程しおらしくなる灰崎が堪らなく愛しい。
月明かりに照らされて堂々と晒されている真っ赤な耳に口を寄せた。
「じゃ、エロいことも我慢しなくていーわけだ?」
「そっ………う、あー………はい……」
「やっぱお前可愛いな」
「…………うるせー……、ん」
触れた唇が暖かくて柔らかくて触れるだけじゃ足りない。もっと深く欲しい。
灰崎の頭を撫でながら顎を固定し逃がさないようにする。
勿論灰崎に逃げる気等更々ないが。
「舌、入れてもいいか?」
「そー、いうのは、普通聞かないモンじゃないっすか………」
つか聞かれる方が恥ずかしい。
そっか、と呟いた虹村は何処か嬉しそうで楽しそうで。
それにつられてか灰崎まで珍しく小さく笑った。
好きだから当たり前の行為がもっと増えるように
いつもより濃くて深いキスをした。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
虹村さんの視線を感じる灰崎君が赤司様に相談する話。青春。
着地点を完全に見失いました。本当はR15くらいにする予定だったんですけど疲れたので・・・。
この話の後で虹村さんは多少落ち着いて灰崎君のこと前程は見なくなりました。
っていう補足をここに書いておきます。
自分の好きなようにしていいってことで本当の余裕が出来ると安心するんですかね。
ちなみにこの後日から灰崎君の方が虹村さんのこと見るようになります。
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