僕達は相変わらず進展しない。
あの時のキス以来、たまに火神君がしてくるだけで他は何もない。
ちなみにキスと言っても触れるだけのバードキス。



「…………火神君」
「んぉ?」
「今日、デートしませんか」
「マジバ?」
「それデートって言いません」

火神君には本当に呆れる。
アメリカ帰りって嘘なんじゃないかと思わされる。


「じゃ、どこがいい?」
「…………」
「考えてねーのかよ」

「僕は火神君と一緒なら何処でも」
確かに考えてないけど何処に行くにしても火神君が第一だ。

「でもマジバはいつもと同じなのでイヤです」
「えー……ベタに映画とかは?」
「……………いいですけど、映画は僕に選ばせて下さいね」
「嫌な予感しかしねーんだけど………」






―そして当日―


「何でまた俺は呼び出されてんだよ」
「黒子っちたちの尾行に決まってるじゃないっスか」

さも当然のように言う。
中学のときだってそうだ。

「帰っていいか」
「だーめ。俺この後に青峰っちとデートする予定なんスから」

口を開きながらも視線は黒子に向いている。
黒子は待ち合わせ時間より早めに来て火神がくるのを待っているようだ。

「だいたいこういうのは彼氏のほうが先に待っとくべきっしょ」
火神っち最低っス!と意味不明な文句を言ってる。

「なんだ、遠回しに俺に最低だって言いてーのか」
今まで一度だって青峰が黄瀬よりも早く来たことはない。

「青峰っちはいいんス!」
「あっそ」
「青峰っちの横暴で俺様なとこが好きなんスから」
「俺もお前の馬鹿で単純なとこ好きだわ」
「それほどでも~」
「いや褒めてねーし」

そうこう言ってるうちに火神と黒子はもう一緒になっていた。
待ち合わせ5分前。
一般的にはこれだけで彼氏としては十分合格だ

「そこは遅れてごめんとか言えよ」
「いや、時間に遅れてねんだから良くね?」
「良くない!」

ギッと睨まれる。

なんでコイツはこういうことに関してそんな厳しんだ。

「俺も言ったほうがいいのか?」
「青峰っちに謝られたら嵐がきそうだからいいっス」



―映画館―



火神は黒子が見たい映画のチケットを買っている間にポップコーンやジュースなど色々買っていた。

「はい、火神君」
「おぅ」

チケットを渡される。
チケットに書かれていたのは今超話題のホラー映画。

「く、黒子……?こ、こここれ」
「じゃ、行きましょう」
「いっ、イヤだあああああ」




「………………」

無理矢理入ったのはいいとして、火神君がさっきから硬直してるのがすごく楽しい。

「火神君?大丈夫ですか?」
「だ、だだだ大丈夫っ」

もうすぐ始まる時間だ。
汗だくになっている火神を横目で見ながら一人葛藤する黒子。


手を繋ぐのってなんて言えば?普通に言えばいいんですかね。
でもこういうのって黙って繋いだ方が雰囲気的にはいい?
まぁ、今の火神君と手繋いだら握り潰されそうですけど。



―そして尾行組は―


「やだやだ!無理!怖いの絶対やだ!」
「あぁ?てめぇが尾行するために来たんだろが!ほら行くぞ!」
「いーやー!!!」
「ウッゼェな!だったらこうしとけばいいだろうが!」

黄瀬の手を強く引いた。
黄瀬はただただ感動。

「あ、青峰っち……!」
「文句あんのかコラ」

「大好きっス!!!!」
「はいはい、行くぞ」

「でもいやだあああああああ」
「うぜえええええええ」




―上映開始5分―

隣の人がすごくうるさい。
いや大人しく席に座ってはいるし騒いでいるわけでもない。

「……………」

ただ隣の心臓がズンドコズンドコ。


火神君………、これは相当ですね。
怖いっていう表情すら消えてますよ?


「…………火神君」
「……………」

ああ、完全に聞こえてないな。


黒子は火神の手に自分の手を重ねた。


「!、黒子?」
「……怖いなら繋ぎましょうか」
「えっ!」
「嫌ならいいですけど」
「…………ヨロシクオネガイシマス//////」

僕たちはギュッと強く握り合った。




―その頃の二人―

「あ、あああ青峰っち~……手っ、手を!」
「お前ビビりすぎだろ」
「だって~…………」

黒子映画のチョイスまじナイス!やっべぇ、黄瀬ウケる(笑)
涙目やべえ!


「あいつらも繋いでっし、別にいいぜ」
「青峰っち大好きっ」

いやあいつらのことはどうでもいいのかよ。
つか火神……怖いの苦手とかマジだせぇ。

あ、なるほど。
だからこの映画ってわけ?
黒子もドSだよな。


「黄瀬、手汗やべんだけど」
「だってぇ………」
「別にいいけど」
「わっ」

繋いだ手に唇の感触。


「ちょっとは落ち着いたかよ」

「うん………」



逆に落ち着けないんスけど!



今日はとんだWデートになった。


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青黄メインみたいになってしまった
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