「………ゴホッ……ゴホッ……」
二人きりの部屋に響く咳の音。
「あーあ………せっかく来たのに」
「………うっせぇよ」
「風邪とかどーなんスか」
「しょーがねぇだろ」
掠れた声に荒い呼吸。額に浮いた汗が流れていく。
ベッドに元気なく横になる青峰になんとなく優越感を感じた。
「ま、せっかく来たわけだし、看病くらいしてあげるっス」
「うぜー………」
「うざくなーい」
「……………………悪ぃな」
「え」
「んだよ」
「いや何で謝ったんスか?」
「………楽しみにしてたんだろ?風邪なんか引いて悪かった」
そう、本当は今日一緒に映画を見に行く予定だったのだ。
しかも黄瀬が楽しみにしていたのは言うまでもなく………………
一週間前からうるさく毎日メールと電話がきていた。
「あ、青峰っち……………!!やっぱ熱あるっスね?あんたもしかして相当具合悪いんじゃないっスか!?」
せっかく謝ってやったのにコノヤロウ。
黄瀬は氷取ってくるっス!!と部屋を出ていってしまった。
「……………熱のせい、か」
確かに何かいつもよりも自分が素直になっている気がする。
「青峰っちー?タオル借りるっスよ?」
「おー………」
黄瀬は青峰にタオルで巻いた氷枕を渡してきた。
それはひんやりとしていてとても気持ち良い。
「なぁ黄瀬………」
「ん?」
「今日……は、ずっと居るんだろ?」
「青峰っちが良いんなら」
にっこにっこと上機嫌に笑う黄瀬に、なんか優位に立たれた気がして複雑だ。
黄瀬はそんな青峰の不機嫌な表情に笑う。
「お腹すいてないっスか?俺作るっスよ?」
「いや、腹減ってねぇからいいわ。つーかお前が料理とか(笑)」
「うわ、すっげムカツクんスけど」
「別に俺はお前がいりゃいいし」
「あ、青峰っち………!」
キュウンと乙女のような顔をして黄瀬は青峰に抱きつく。
避けようかと思ったが体に力が入らず無理だった。
「暑苦しいっつの!」
「汗かいたら熱も早く下がるっスよ!」
ギュウッと掴んで離さない黄瀬の耳元でベタなことを言ってみた。
「運動したら早く汗かけるんだけどな?」
「?、でも青峰っち熱あるからバスケは出来ないっス」
あ、やっぱ意味分かってねぇな。いや別に可愛いけど!
黄瀬は真意も知らずに青峰をジッと不思議そうに見つめる。
すると何を思ったのか、布団を捲って青峰をベッドの上に倒した。
「黄瀬?」
「バスケは出来ない、けど………でも」
「ん?」
「添い寝なら………してあげてもいいっスから///」
「………………入れば?」
黄瀬のペースを空けて招き入れると、黄瀬がまたしても引っ付いてくる。
「これも看病の一環っス!青峰っちが寂しくないよーにっ……………ぁ」
青峰の体に押し付けていた顔を後頭部を掴まれ、上に向かされると視線がかち合った。
青峰は顔を赤く染めている黄瀬の頬に唇を寄せる。
「く、ちには………?」
上目使いでねだるように言われたが黄瀬の髪を軽くすいてあやす。
「さすがに口にしたら移んだろ」
「…………別に青峰っちのなら移されてもいいっス」
「ばーか」
黄瀬を軽く抱き締めるとシャンプーの匂いか知らないが、甘い匂いがした。
「今日はこのまま泊まってけ。明日まで看病しろよ?明日治ったら死ぬほどキスしてるから」
「どっちがバカっスか」
二人はそのまま寝てしまったが、余程熱かったのだろう。
目覚めたときはベッドが汗でグショグショ。
そのおかげか青峰の熱も大分下がり、お腹もすいていたので、初めての黄瀬の手料理をご馳走されることになった。
料理はもちろん愛情の味。
「ごちそうさま」
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【ベタな恋愛事情】の梨空様に捧げます!
青黄で『風邪をひいた青峰を甲斐甲斐しく看病する黄瀬』でした!!
書いたあとに言うのもなんですが・・・・・・・・
甲斐甲斐しく看病する・・・・・・黄瀬??
うわあ・・・・・、何処で間違えたんだ私・・・・・・・!!
何故か普通に甘い風邪ネタにww
駄文でごめんさい!!!
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