*古市がほぼ二股っぽいことしてます
*でも二股ではないです・・・・・・・・・・・・・多分











なんとなく、男鹿もいないしいつもとは違う道を通ってみたいと思った。
聖石矢魔の周辺のことはあまり知らないから探検してみたくなっただけだけど。

やっぱ知らない場所にくると冒険気分で歩き回りたいと思うのが男の性だろ。


「……………つーか此処どこ」


探検してきたのは良いものの帰り道が完全に分からなくなってしまった。
やっぱり鼻唄混じりに道も確認せず来てしまったのがダメだったのか。


「あー………どーしよ」


ケータイで男鹿に連絡…………は駄目だ。からかわれて馬鹿にされるのがオチ。
かといってアランドロンを呼ぶのも絶対ヤダ。


「……………」


どうやって帰るか頭を悩ませていると急に視界が真っ暗になった。
目の上に被せられた大きな体温。


「だーれだ」


と呑気な声はよく知っている。

これは…………



「……とう、じょー、さん?」


被せられた手に自分の手を添え、ゆっくりと外して後ろを振り返る。
楽しそうな笑顔をした、標準より明らかに逞しい体のその男はやはり東条だ。
なんでこんな所にいるのか、と聞きたいところだが何故か後ろから抱き締められている。


「東条さん、あの………この状態はなんなんでしょうか」
「抱き締めてる」
「すみません質問が悪かったですね。なんで抱き締めてるんですか」
「古市がいたから」

「…………とにかく離してください」


本当にこの人と男鹿は似てる。人の日本語を理解してくれないとこも行動が単純なとこも。
しかも場所も考えずにしてくるとこも。ま、東条さんのが男鹿よりも優しいけど。
いや二人きりのときは男鹿のが優しいけどね。

ちなみに断じて惚気じゃないです。

そこ間違えないように!



「つか古市なんでこんなトコにいんだ?」

痛いとこを突いてこないで欲しい。
探検気分で歩いてたら道に迷ったとか何ソレ。



「……………東条さんはどうしてですか」
「俺か?俺はバイト先がこの近くでな、休憩してたらたまたま古市見つけた」
「あの………お疲れ様です」
「サンキュ」

「だから抱きつかないでください!」
「しょーがねーだろ?今日男鹿いねぇみたいだし」


いや、アンタ男鹿が居ても居なくてもしてくるだろ。
そのあと男鹿を静めるのがどんだけ大変か考えてくれ。
あーもう帰りたい。超帰りたい。



「で、古市はなんでこんなトコいんだ?」

せっかく流せたと思ったのに。ちくしょう。


「……道に迷っただけですよ」
「ふーん?んじゃ、どうせ帰り方分かんねんだろ?送ってやっから少し待ってろ。バイトもうちょいで上がるから」

「え、」

「一人で帰れんのか」
「………待っときます」

「おぅ」



そんな嬉しそうに笑わないで欲しい。なんだか無性に照れ臭い。
あ、遅くなるって家に電話しとかないと。



待ち始めて一時間たった頃、東条さんは服を着替えて俺の方に走ってきてくれた。



「よし、帰るか!」
「はい…………っわ」


キュッと優しく手を繋がれた。
喧嘩ばかりの武骨な手なのにどうしてこんなに優しく触れるのだろうと、普段男鹿にも思う。
それでもなんとなく外せなくて。


決して浮気のつもりはないんですけどね。


「なんか俺、ほだされてますよね」
「ん?」

「抱き着くのだって最初は男鹿怒るから拒否してたんですけど。最近は拒否するのもだるくて。だから東条さんは好き勝手するし」


それをいつの間にか許容してる自分に本当驚きだ。


実際こうして手を繋がれても振り払わない。
いや、まぁ、だから東条さんのこういった行動が増すんだと思うんだけどね!



「古市は男鹿の何処が好きなんだ?」
「な、何ですかいきなり!」
「いいから教えろよ」
「……………イヤです」

「なんで」
「男鹿の良いとこは俺だけ知ってればいいんです」

「それ男鹿に聞かしてやりてーわ」
「……………」
「ほんと、可愛いなお前」
「嬉しくないです」


生暖かい目を向けないで下さい。恥ずかしさが増すんで。
東条は繋がった古市の手を引いた。


「ちょ……………」



手にキスされた。


「もうすぐ駅だ」
「あ、はい………」



電車には仕事帰りのサラリーマンや部活帰りなのかバイト帰りなのか、高校生もいた。
電車に乗ってる間ずっと肩を抱かれたままで一言も話さなかった。
改札口を抜け、道まで出たが人通りはなかった。


「こっから一人で帰れるか?」
「はい、大丈夫です」

「んじゃ、気をつけて帰れよ」
「東条さんもお気をつけて」


東条は古市に背を向け数歩歩くと後ろから引っ張られた。
見ると、古市が服の袖を掴んでこっちを見上げている。



「今日はありがとうございました。今度お礼させてください」


ふんわりとした笑顔に思わず動いてしまった。

重なった唇に目を見開く古市。

後頭部に回された手と腰に回された腕に逃れられない。



「ん、ん…………んっぁ」


啄まれているだけなのにどうしてこんな気持ち良いんだろ………

なんで東条さんは力ずくで俺をどうにかしないんだろう

いや……きっと東条さんが優しいからなんだけど…………

やばい


これ以上は駄目だ。



軽く胸板を押し返すとあっさり離れてくれた。



「礼は今のでいい」

「えっ…………」

「じゃあな」

「さよう、なら………」




うあああああああああああ!!!!!!!またやった!!!!
男鹿ごめん!!つか気持ち良いとか何!!??
言っとくけど感じたとかそういう類のじゃないから!!!感覚的なものだから!!



「俺はちゃんと男鹿が好きなんだ!」

「ふーん、そりゃどうも」

「当たり前だ!!!って……………男鹿?」

「まだ帰ってないって聞いたから迎えにきた」

「サンキュ」


この態度からしてさっきのは見られてないな。



「んで?古市君はなんで俺に愛の告白?」
「男鹿に好きって伝わるといいなって」

「なら本人の前で言え、今すぐ」
「えー」


仕方ねー奴。

でもいっか。



「男鹿が一番好き」


ついでに軽くキスすると驚いた顔をしてから、今度はキスし返された。


「俺のが好きだ!」


「ばーか」





やっぱ俺には男鹿が一番らしい。


――――――――――――――――――――――――――――――


ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

本当はこんな子じゃないんです。男鹿ちゃん一筋な子だって分かってます。

いっそのこと東古にすれば良かったです。

ごめんなさい。

二股ですよねほとんど。

ごめんなさいごめんなさい

スポンサードリンク


この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。

コメントフォーム

以下のフォームからコメントを投稿してください

よろしければ


拍手お礼文でおがふる置いてます