深夜1時。

部屋には明かりが点いておらず真っ暗だ。
そんな中、今何をしているかというと……………




「ぎゃああああああ!!!!出たああああああああああ!!!!!!!!」



ホラー映画を見ている。


「古市、いくら家族がいねぇっつっても近所迷惑だろ」

さっきから何度悲鳴をあげたことか。
映画が始まって30分、すでに男鹿にぴったりとくっついて離れない。
しかもいつの間にか腕を絡ませられていた。



「お、おおお前っ、アレが恐くねぇのか!?」
「あんなんより姉貴のが恐ぇよ」


古市は信じられない、と男鹿を凝視する。
まぁ、映画を見る前に予想はしていたが…………


「あっ………ちょっヤバイ!来る!………あっあっ後ろ後ろっ………いや上か!?あっ!!あああああ!!!」

主人公の少女が幽霊らしきものに追いかけられている。


その間、古市の腕は男鹿の体に回っていた。

「………………」

普段絶対自分から抱きついて来ねぇくせに、こういうときばっかかよ。


文句を言いたい気持ち半分だが、皮肉なことにこの状況を喜んでいる自分が恨めしい。


「古市、暇」
「今いいとこ!つかお前も見ろよ!」
「…………見てる」

怖がってるお前をだけど。


「そろそろ切ろうぜ、眠い」
「あと一時間で終わるって!」


怖いもん見たさってのも分からんでもない。だから古市は小心者のくせに見たがる。
でも一人では絶対見ない。


「…………古市」
「さっきからなんだよ男鹿」


俺の方に顔を上げた瞬間、唇を奪ってやった。
案の定驚いている。


「怖いんならこうしといてやる」
「ぅ、わ」

古市の体を両足の間にいれて後ろから抱き締める。

「え、と…………っ」
「ほら、良いとこなんだろ?」
「……………おう」


集中できるかボケエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!!!
何考えてんだよ!!!??


「あのさ…………っ、もう眠いから………寝る」
「おう、じゃあよいしょっと」
「は、あ!?」

古市を軽々と持ち上げ、ベッドの上に下ろした。


「どーせ恐くて一人で寝れないんだろ?だったら最初から一緒に寝る」
「へ、変なことすんなよ」
「古市が誘うようなことしなかったらな」
「しねーよ!」
「………………」


こいつ自分が無自覚って分かってねーだろ。


「もっと寄れ」
「う………、嫌だ」
「なら俺から行くぞ」

壁際にいる古市は逃げ場もなく、二人の距離は近づく。
男鹿は近づいた体をそのまま腕の中に収めた。


「男鹿、近い………」
「暑いか?」
「……そーいう意味でもないけど」

クーラー効いてるから暑くはないんだけど…………
なんていうか…………


「まだ怖いか」
「………………怖い」




嘘、本当はもう怖くない。
でも離れたくなかったから。




「しょーがねぇから、お前が怖くなくなるまでこうしててやる」
「…………おー」
「なんか素直で俺のが怖ぇわ」
「ばーか」




――――――――――――――――――――――――――――



結構定番ネタですよねww

恐がり古市マジ天使ww

ちなみに中三くらいかな?

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