男子が風呂上がりに上半身裸で歩くのは普通だと思う。
なのに
「誘ってんのか」
そう言われ男鹿にベッドに押し倒され、焦るのを通り越して古市はしかめっ面で見上げる。
どうしてこうなった。
顔を微かに蒸気させる男鹿からは確かに色気的な何かを感じさせられるが、ついていけない。
「別に誘ってねーよ………?」
「んなカッコしといて誘ってねーとか舐めてんのかバカ古市」
「いやバカはお前だろ」
「触っていいか?」
「人の話聞いてんのかお前は!」
突っぱねる古市を無視し男にしては白い肌を撫でる。
最近はずっと触らせてもらってないからか、古市の体には何の痕も残ってない。
それが嫌で薄い腹に舌を滑らせ吸い付いた。
「…………っ」
「やっぱ白ぇな………痕すげぇ目立つ」
「うるせ………ん」
今度は鎖骨に口付けて痕を残そうとするが、口を古市の手で塞がれてしまった。
邪魔すんな、とばかりに睨み付けてくる男鹿の頭を優しく撫でて宥める。
「痕見えたらマズいだろ」
「関係ねーよ、俺が付けたいから付けんだ。邪魔すんな」
「お前ほんと暴君……」
「好きなら当たり前だろ」
「そりゃそうかもしんないけどさ……」
俺だって男鹿の気持ちが分からないわけじゃない。彼女がいたならこれ見よがしに痕を付けるだろう。
だけどその立場が逆になると何とも言えない気恥ずかしさがある。
行為自体は男同士だし幼馴染みだしで恥はないが、所有印は全く別の話だ。
痕を見るだけで色々思い出すのにさらにそれを他人に見られるとかあり得ないだろ。
「見えないトコに付けろよ……?」
「えー」
「えー、じゃない!嫌なら何処にも付けさせないからな!」
「…………古市」
「んぅ………っは、何……んっ」
唐突に口を塞がれ侵入してきた舌を意味が分からないまま受け入れる。
男鹿のキスは雑で乱暴だけどその反面、優しくて気持ちいいから好きだ。
濡れた舌同士を擦り合わせると体がどうしようもなく震える。
「んん……っふ……う、ぁ」
「………っ……」
酸欠気味な古市のため一度口を離すと額に張り付いたまだ乾いていない髪を避けてキスを落とす。
古市が男鹿の扱いを心得ているように、男鹿もまた古市の扱いを知っている。
だが古市はそれをちゃんと自覚していた。
「っは、………誤魔化されないからな。見えるとこはダメだ」
「じゃあ見えないトコ、全部付けさせろ」
「…………っ」
腹を舐められさっきとは違う場所に痕を刻まれた。
吸い付く感触に声を出さないよう口を閉ざすが両手を頭上で一つにまとめ上げられ、口の中に指を突っ込まれれば甘い吐息が自然と漏れる。
「ん、………男鹿止めろって。も、いいだろ?………それに今日気分じゃなっ……ひっ」
首筋に歯を立てられ本能的な恐怖からか、小さな悲鳴を上げた。
「その割にいつもみたいに抵抗しねーな。つか最近マジで触ってねーからこんなんじゃ足りん。分かんだろ?古市」
「抵抗してねーんじゃなくて、しても無駄だって分かったからしないんだよバカ。俺は足りてるからもういらん」
「俺は足りん」
「いらねーって……」
「いる。古市が足りん」
「………………」
男鹿は横暴で我が儘だけど、それでも本当に無理強いするわけじゃない。
こっちが許可するまでしつこく聞いてくることはあるけど、そういう所が俺はいつも……
腕を男鹿の首に回して頬に口付けた。
「今日はキスだけ、な?」
「む……」
「明日学校だし、週末まで待てるだろ?そっち泊まりに行くしさ」
古市の言葉に不満げな男鹿はじゃあ、と交換条件を出した。
「俺の命令一個聞いてくれんなら我慢してやる」
「…………………」
正直嫌な予感しかしない。
あんま聞きたくないけど一応聞いてからどうするか決めれば良いわけだし?
エロ系なら断ろう。フェラは………ギリOKだとしても騎乗位とかなら却下だ。
ま、男鹿に限ってそんなことはないだろうけどね。
若干照れているのか顔が赤い男鹿を見つめた。
「何して欲しいんだ?」
「………言って欲しいことがあんだけど」
「何を?」
「『好き』って、言え」
「………………え」
今なんつった?
あの暴れオーガが、『好き』って言ってもらいたいのか?マジで?
そんな顔ちょっと赤くして頼むようなことかよ……
確かに言ったのは片手で数える程しかないけど、まさか男鹿が言葉を欲しがるとか思わないじゃん
つか……そういう普通の感覚あったのか。
「古市?」
「や、えーと………今言わなきゃダメか?」
「俺は別にどっちでもいいぞ」
「……じゃあ週末に言う」
今はちょっとだけ恥ずかしいから、ムリだ。
『好き』って言うだけなのに男鹿がそんな顔するせいで言えなくなるとか最悪。
やっぱ男鹿のこと好きなんだって自覚させられる。
「古市」
「う、………ん……っ」
重なった唇は熱くて、男鹿がどうしようもなく愛しくなる。
それと同時に早く週末が来ればいいのに、と期待してしまう自分がいたんだ。
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おがふるが本当に書けなくなっている気がします。
前と比べたら糖度が明らかに激減・・・・
愛が足りないんでしょうか・・・・
でも拍手コメで応援してくださる方もいるのでまだまだ頑張りたいとおもいます!!
おがふるは永久に不滅です!!!!
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