「なぁ男鹿」
「む?」

「俺ってツンデレだよな」
「そーだな」

「だよなぁ…………」
「なんだ古市どーかしたか」

「なんでもねーよ、気にすんな」





俺はツンデレだ。
好きなのに本人を目の前にすると素直になれないタイプ。
でもちゃんと男鹿のことが好きなのは認めてるし、棘のある言葉なんて付き合う前から言ってるんだから今更直すことなんか出来ない。
つまり俺達は親友の延長線上で辿り着いた結果が恋人だった。 お互いキスもしたし、たまに触り合いっこならする。

でもやっぱり『好き』とか『愛してる』とかいう言葉を言うのは恥ずかしくて、男鹿に告白されたときも頷いただけ。
男鹿はそれに文句を言わなければ不満に思うこともなく、嬉しそうに俺を抱き締めてきた。


「……………」

俺からは何も言わないがたまに自分からキスしたりして愛情表現はする。
まぁ男鹿もそんなしょっちゅう愛を囁いてきたりはしないんだけど。(だけど俺よりはしてる)

でも最近、男鹿を見てたら格好良い…………とか前より感じてて二人きりになると緊張する。
今も俺の部屋で、隣で漫画を読んでいて。 その光景を隣で見れるってだけでもうなんか愛しい。
前は今よりそう思わなかった。

キスしたり抱き締められたりしてるときに何とも言えない、ふわふわした気持ちにはなったが………
今はただ一緒の空間にいるだけで、最近は胸がドキドキしてざわついてて、落ち着かない。

これが愛しいからなのは分かる。
でも、今までツンデレでやってきた俺はそれをどう伝えればいいのか分からない。
なんていうか、はっきり俺はお前を本当はこんなにも好きなんだぞって伝えたい。


けど…………いきなりデレたらキモくね?
男鹿とか馬鹿だから引きそうじゃん。

なぁ…………どうすればお前に好きって言えんだ?




「男鹿…………」
「?」

「あ、いやなんでもない……」


つい口からこぼれて名前を呼んでしまった。

男鹿はさっきから様子のおかしい古市を不思議に思い、顔を覗きこむ。
古市はどこか挙動不審で、瞳は宙を泳いでいる。

それがまた可愛くてゆっくりと古市の後頭部に手を伸ばして顔を近付けた。

「ん…………、ん」

綺麗に閉じられた眼にならって古市も瞼を閉じ、男鹿の肩に手を添えて啄み返す。
キスの最中に古市の髪を柔く撫でるのは男鹿のクセだ。
それさえもどうしようもなく愛しく感じてしまう古市は、それに応えようと唇を繋げたまま男鹿を抱き締めた。


「っぅ、ん………ふ」


好きで、好きでしょうがない。




「好き…………」
「…………………???」


口から自然と溢れた言葉。 言うつもりはなかった。
キスで伝わると良いと思ったから。

好きすぎて、言ってしまったようだ。

男鹿も目を見開いて驚きを隠せないみたいだ。




「………古市も、……一回」

「……………好き」

一度言ってしまえば二度も三度も同じだ。
いや、口から自然に出てきてしまう。



「好き…………好き……」
「初めて言われた…………。何か照れんな………」

「男鹿……………好き」


古市は言葉には出さないが俺のことを好きだっつーのは十分分かってたし、たまにしてくれるキスで満たされてた。
だけど今日、初めて言葉にしてもらえて俺も何か色々溢れだしてくる感覚が体の底からする。
出てくんのは今まで以上に古市が好きだっつー気持ち。



「俺のがお前より絶対好き」
「いや、俺絶対負けてないし」


一度口に出すと今まで言えなかったことに後悔する。


だって


口に出しただけでまた愛しさが溢れるなんて思わなかったんだ。




「あー…………男鹿」
「おぅ」



「好きすぎて……死にそう………」
「………俺も死にそう」






再度触れた唇からまた愛しさが溢れた。


―――――――――――――――――――――――――


書き終わったあとに気が付いた。
私が今まで書いた古市って別にツンデレじゃなくね。

でもね・・・・・他の古市はみんなツンデレだからツンデレの印象が強かったんだよ!!!!

でも古市可愛いよ古市まじ可愛いww

恋する古市マジ天使。


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