「古市ってなんだかんだ言いつつ東条のことも好きだよな」





突然姫川がそんなことを言い出した。
しかも男鹿の前で。
古市からしたらたまったもんじゃない。

「マジか」
「マジじゃねーから変な勘繰りすんなよ」

男鹿と古市が付き合っているのは周知の事実。
だからこんな会話も普通にする。
「浮気とか」
「だから違うっつーの」

「古市にその気はなくても、東条は違うんじゃねーか?」
なぁ?と東条に話を振ると真顔で答えられる。

「俺は好きだぞ」


姫川は横でヒューと口笛を吹いた。

「ちょっ!東条さん!?」
「浮気か」
「だーかーら違うっ」

東条は古市の近くに寄り、頭を撫でた。

「お前可愛いからな。可愛い奴は全部好きだ!」

無邪気に笑ってみせた顔になんとなくキュンとなってしまった。
男鹿は古市の様子を伺いながら東条を見つめた。

「俺も東条さんは優しいから好きですよ」

なんていうか………
素直に好意を寄せられると邪険に出来ない。
勿論東条の言葉の意味は後輩を可愛がっているだけ、と捕らえている。

「浮気はだめだぞ」
前から男鹿に睨まれる。

「東条さんとお前への好きは種類が違うだろ」
「ふーん」

うわ…………
明らかに不機嫌だし。
バカだろやっぱ。

「んで?東条はどういう意味で古市が好きなわけ?」
姫川がニヤニヤと笑いながら聞いた。

「俺は男鹿が古市に想ってんのと同じだぜ」

「なっ!」
ズサッと後ずさる。
男鹿は立ち上がって古市を引き寄せた。

「こいつは俺のだ」
「いやお前のじゃねーし」
男鹿をおしやってみるが、びくともしない。

東条はそんな二人を見てまた笑って男鹿と古市の頭を撫でた。

「心配すんな!誰も取らねーよ」
「東条さん………」

なんて心が広い人なんだろう。
全く男鹿とは大違いだ。
しかもお前はいつまで睨んでんだよ。

「古市に何かしたらぶっ飛ばすからな」
「お前と違って東条さんは優しいからそんなことしねーよ」
「んー?分かんねーぞ?」
「と、東条さん!!」

笑顔で言わないで下さい!!
男鹿が対抗心燃やしたらどうすんだ!

「お前も大変だな」
「いえ………」

つーかあんたが東条に話振るからだろ!?



あぁ、もう嫌だこんなクラス……
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