*帝光時代
部活が終わっていつも通り黄瀬に捕まって1on1迫られて。
体育館で二人で黄瀬が立ち上がれなくなるまで夢中でバスケしてた。
「おら、帰んぞ」
「あ、ありがと………っス」
床に体を倒したままの黄瀬に手を差し出して立たせた。
「ぅ、わっ………」
「お、」
まだ足元がおぼつかずに黄瀬はよろけてそのまま目の前にいる男の胸に飛び込んだ。
背丈は大して変わらないが、黄瀬よりも筋肉がついている青峰はしっかりと倒れてきた体を支える。
「ったく……しっかりしろよ」
「ごめっ………気を付けるっス」
ため息をつく青峰を申し訳なさそうに眉を八の字にして顔を上げると、いつもより近い距離で瞳と瞳がぶつかった。
近い。
お互いに黙ってなんとなく見つめ合っていた時間が短かったのか、長かったのかなんて分からない。
先に動いたのは青峰だった。
「…っ………な…、…」
突然に触れ合った唇。
キスした時の黄瀬は最初はポカーンとしていただけだったが、我に帰ると顔を真っ赤にして走り去っていった。
「……………あー…」
なんで、キスなんか。
理由は単純、近かったからした。
それだけ。
「近かったから、とか………じゃ誰にでもすんのかってーの…」
同じ男にあり得ない。だけど誰にでもするわけじゃないとは思う。
例えばテツ。テツと顔が近くなったからって俺はキスすんのか?
確かに可愛い系かもしれないがしたくはならない。
したら間違いなく殴られる気がする。
「つーか………やーらかかった、な」
「何がですか?」
「何がってそりゃ…………ってうおわっ!!テツ!!い、いつの間に………!!」
ちょこんと隣に座っている黒子に顔がひきつる。
「て、てめーにゃ関係ねーだろっ」
「黄瀬君の唇ですか(笑)」
「テメッ、しっかり見てんじゃねーか!(笑)てなんだ(笑)て!」
怒る青峰を見ながら黒子は呆れたように言った。
「なんで追っかけてあげなかったんですか」
「あ?」
意味が分からないと首を捻る青い頭を黒子は軽くベシッと叩いた。
「て、め……」
「黄瀬君とすれ違いましたけど、涙目でしたよ?」
おそらく黄瀬は黒子に気付いていなかっただろうが、黒子は真っ赤な顔に浮かぶ涙に気付いていた。
そして声をかけるまで青峰の顔が朱に染まっていたことにも。
複雑な表情をしている青峰に問いかけた。
「青峰君はどうして黄瀬君にキスしたんですか」
「………近かった、から?」
頭を掻きながら自信無さげに答える姿を見て黒子が再度青峰の頭を叩くとさっきよりもいい音がした。
青峰もそれに少々苛つきながらも自分がなんとなく悪いことも分かっているため、文句を言わない。
そんな彼が本当の答を知りたがっていることは黒子にも分かっている。だから今度は優しく聞いた。
「君は顔が近かったら誰にでもそういうことをするんですか?違いますよね」
「……あぁ」
「なら、黄瀬君だからしたってことでしょう?」
黄瀬だから?そうなのか?
それじゃ俺は好きなのか?
黄瀬を?
「ないないない!俺が黄瀬を好きとかねーから!」
好きはない!確かに顔はモデルだからキレーだし動作も全部ウザカワイイけど!
アイツに恋とかそーゆーのは違う!
両手を振って大袈裟に否定してみるが黒子の目線がより鋭くなるだけだった。
「青峰君は理由もなくキスするような人なんですね」
「いや……そーいう訳でもねぇけど」
煮えきらない青峰にその場で立ち上がり、体育館の入り口へ足を向ける。
何を思ったのか、青峰は咄嗟に黒子の細い腕を掴んで止めた。
「何処行く気だよ」
「黄瀬君を慰めに」
「何でテツが………」
行く必要あるんだ、と言おうとしたのに黒子に胸ぐらを掴まれて喉の奥に引っ込んだ。
真剣な眼差し、これはもしかしたら相当怒ってるのかもしれない。
黒子は掴んだ胸ぐらを引き寄せて青峰に正面から言葉をぶつけた。
「黄瀬君が君を好きだってこと知ってるんですよね?」
「……………!」
薄々気づいてはいた。
それでもアイツの自分に向けられる眼差しが憧れの類いを通り越しているのに嫌悪はなかったし、むしろ俺に一生懸命なところが心地好くて。
全身で好意を表してくれようとしていた黄瀬と触れ合う度に嬉しくなる。
そして黄瀬は俺が黄瀬の気持ちに気付いていたことに気付いていた。
「自分の気持ち知っててキスした相手が追っかけてきてもくれなかったら、普通遊ばれたって思いますよ」
「っ!」
きっとまだ泣いてる。
黒子がそう告げたと同時に走り出した。
「全く………世話が焼けますね」
荷物も着替えも部室に置きっぱで出ていったから絶対学校内にはいる。
黄瀬の性格からして体育館から直ぐ行けるようなトコにはいないはずだ。
とにかく走れ。ただがむしゃらに足を動かして黄瀬を探した。
「………ッハ、……っ…は」
テツが言った通りだ、俺のせいできっとまだ独りで泣いてる。
泣かせたくない。そう思ってしまうのは多分そういうことだからで、だから俺はあの黄色い頭を見つけたら言ってやるんだ。
自覚したばかりのこの溢れんばかりの気持ちをありったけ言葉に詰め込んで。
「好きだっ!!」
「え………?」
裏庭の蛇口から吹き出る水をを頭から被ってびしょ濡れになった耳にとんでもない言葉が飛び込んだ。
この声を聞き間違うはずがない、だけどあり得ないと振り向いた視線の先にいたのは紛れもなく彼。
肩で息をゼェゼェ吐きながら汗で髪を濡らして真っ直ぐな蒼い瞳がこっちを見ている。
見て…………
「うぎゃあああああああ!!!!なな、な、っ!!」
「ああああうっせぇ!!ちっと黙っとけ!!」
いきなり正面から好きな人に物凄い剣幕でガッシリ抱き締められて驚くなという方が無理だ。
心臓がドンドコドンドコ暴れまくってて爆発するんじゃないかってくらい溶けそうなくらい死にそうに熱い。
ダメだ、ヤバイ。
プシューっと顔から湯気を上げる黄瀬を青峰は構いもせずさらに強く抱き締める。
それは痛い程だったが黄瀬は緩めるように言わず、現状に戸惑いながらそろりと抱き返す。
その行動に何を感じたのか青峰は少し腕の力を緩め、黄瀬の顔を覗いた。
林檎のように赤く染まった頬とは違う朱を目尻に見付ける。
「目、赤くなってんな」
「え、あ、いやっ別になんでもないっつか……!」
「泣いたのか」
「いや、あの……これは勝手に塩水出てきただけであって青峰っちにはなんの関係も………っ」
な、い………へ?
瞼に生暖かい感触がした。
優しく触れているのは青峰の唇で、痛むように柔く押し付けられてさらに体が熱くなる。
「あお、みねっち?ちょ、…や」
「イヤ?」
「や、違くてっ!えと、だから、さっきの………アレ、は」
アレ?
恥ずかしそうな堪らなそうな表情をする黄瀬を見て察した。
だから、左腕で黄瀬の腰を支えて右手は黄瀬の輪郭に添えてもう一度唇を落として告げる。
「黄瀬、好きだ」
「…………っ……」
その瞬間涙で潤ませて見返してくる黄金の瞳を強い蒼い瞳で貫いた。
声にならない声が黄瀬の口からぼろぼろ溢れて。
「俺…っ、あ、みねっちにっぅ……キス、されて嬉しっぃ、くて!でも……ふ、ぅ……青みね、ちにはっ、その気っひ、ぅ……ないんだって!おぼってぇ……!でもっ!俺のこ、と…好きってっ!ぅ、うぅっ」
とうとう耐えきれなくなくなったのか声を押し殺しながら、涙をボロボロ地面に落として青峰の胸に顔を押し付けた。
「好き、………青峰っちがっ……好きなん、スよぉ…!好きすぎて死にそうなくらいっ……好きで!……だから、」
「だから?」
初めて見たときから魅せられて止まらない。
想いが強すぎてぐちゃぐちゃなこの心を受け止めてくれるのなら、抱き締めてくれるなら。
「俺のこともっと好きになって……?」
「……………、」
あぁ、ダメだ。
これはダメだ。
もう戻れない。
「青峰っち………?」
不安げに揺れる眼に愛を告白した。
「もう、好きなんかで抑えらんねぇよ」
―――――――――――――――――――――――――――――――
黄瀬君の誕生日とか全く関係ない話ですけど!
きーちゃんお誕生日おめでとおおおおおおおおおおお
書いてて楽しかった!
見所はもちろん黒子っちの男前さですよ!!←
いつも更新遅くてごめんなさい!!
部活が終わっていつも通り黄瀬に捕まって1on1迫られて。
体育館で二人で黄瀬が立ち上がれなくなるまで夢中でバスケしてた。
「おら、帰んぞ」
「あ、ありがと………っス」
床に体を倒したままの黄瀬に手を差し出して立たせた。
「ぅ、わっ………」
「お、」
まだ足元がおぼつかずに黄瀬はよろけてそのまま目の前にいる男の胸に飛び込んだ。
背丈は大して変わらないが、黄瀬よりも筋肉がついている青峰はしっかりと倒れてきた体を支える。
「ったく……しっかりしろよ」
「ごめっ………気を付けるっス」
ため息をつく青峰を申し訳なさそうに眉を八の字にして顔を上げると、いつもより近い距離で瞳と瞳がぶつかった。
近い。
お互いに黙ってなんとなく見つめ合っていた時間が短かったのか、長かったのかなんて分からない。
先に動いたのは青峰だった。
「…っ………な…、…」
突然に触れ合った唇。
キスした時の黄瀬は最初はポカーンとしていただけだったが、我に帰ると顔を真っ赤にして走り去っていった。
「……………あー…」
なんで、キスなんか。
理由は単純、近かったからした。
それだけ。
「近かったから、とか………じゃ誰にでもすんのかってーの…」
同じ男にあり得ない。だけど誰にでもするわけじゃないとは思う。
例えばテツ。テツと顔が近くなったからって俺はキスすんのか?
確かに可愛い系かもしれないがしたくはならない。
したら間違いなく殴られる気がする。
「つーか………やーらかかった、な」
「何がですか?」
「何がってそりゃ…………ってうおわっ!!テツ!!い、いつの間に………!!」
ちょこんと隣に座っている黒子に顔がひきつる。
「て、てめーにゃ関係ねーだろっ」
「黄瀬君の唇ですか(笑)」
「テメッ、しっかり見てんじゃねーか!(笑)てなんだ(笑)て!」
怒る青峰を見ながら黒子は呆れたように言った。
「なんで追っかけてあげなかったんですか」
「あ?」
意味が分からないと首を捻る青い頭を黒子は軽くベシッと叩いた。
「て、め……」
「黄瀬君とすれ違いましたけど、涙目でしたよ?」
おそらく黄瀬は黒子に気付いていなかっただろうが、黒子は真っ赤な顔に浮かぶ涙に気付いていた。
そして声をかけるまで青峰の顔が朱に染まっていたことにも。
複雑な表情をしている青峰に問いかけた。
「青峰君はどうして黄瀬君にキスしたんですか」
「………近かった、から?」
頭を掻きながら自信無さげに答える姿を見て黒子が再度青峰の頭を叩くとさっきよりもいい音がした。
青峰もそれに少々苛つきながらも自分がなんとなく悪いことも分かっているため、文句を言わない。
そんな彼が本当の答を知りたがっていることは黒子にも分かっている。だから今度は優しく聞いた。
「君は顔が近かったら誰にでもそういうことをするんですか?違いますよね」
「……あぁ」
「なら、黄瀬君だからしたってことでしょう?」
黄瀬だから?そうなのか?
それじゃ俺は好きなのか?
黄瀬を?
「ないないない!俺が黄瀬を好きとかねーから!」
好きはない!確かに顔はモデルだからキレーだし動作も全部ウザカワイイけど!
アイツに恋とかそーゆーのは違う!
両手を振って大袈裟に否定してみるが黒子の目線がより鋭くなるだけだった。
「青峰君は理由もなくキスするような人なんですね」
「いや……そーいう訳でもねぇけど」
煮えきらない青峰にその場で立ち上がり、体育館の入り口へ足を向ける。
何を思ったのか、青峰は咄嗟に黒子の細い腕を掴んで止めた。
「何処行く気だよ」
「黄瀬君を慰めに」
「何でテツが………」
行く必要あるんだ、と言おうとしたのに黒子に胸ぐらを掴まれて喉の奥に引っ込んだ。
真剣な眼差し、これはもしかしたら相当怒ってるのかもしれない。
黒子は掴んだ胸ぐらを引き寄せて青峰に正面から言葉をぶつけた。
「黄瀬君が君を好きだってこと知ってるんですよね?」
「……………!」
薄々気づいてはいた。
それでもアイツの自分に向けられる眼差しが憧れの類いを通り越しているのに嫌悪はなかったし、むしろ俺に一生懸命なところが心地好くて。
全身で好意を表してくれようとしていた黄瀬と触れ合う度に嬉しくなる。
そして黄瀬は俺が黄瀬の気持ちに気付いていたことに気付いていた。
「自分の気持ち知っててキスした相手が追っかけてきてもくれなかったら、普通遊ばれたって思いますよ」
「っ!」
きっとまだ泣いてる。
黒子がそう告げたと同時に走り出した。
「全く………世話が焼けますね」
荷物も着替えも部室に置きっぱで出ていったから絶対学校内にはいる。
黄瀬の性格からして体育館から直ぐ行けるようなトコにはいないはずだ。
とにかく走れ。ただがむしゃらに足を動かして黄瀬を探した。
「………ッハ、……っ…は」
テツが言った通りだ、俺のせいできっとまだ独りで泣いてる。
泣かせたくない。そう思ってしまうのは多分そういうことだからで、だから俺はあの黄色い頭を見つけたら言ってやるんだ。
自覚したばかりのこの溢れんばかりの気持ちをありったけ言葉に詰め込んで。
「好きだっ!!」
「え………?」
裏庭の蛇口から吹き出る水をを頭から被ってびしょ濡れになった耳にとんでもない言葉が飛び込んだ。
この声を聞き間違うはずがない、だけどあり得ないと振り向いた視線の先にいたのは紛れもなく彼。
肩で息をゼェゼェ吐きながら汗で髪を濡らして真っ直ぐな蒼い瞳がこっちを見ている。
見て…………
「うぎゃあああああああ!!!!なな、な、っ!!」
「ああああうっせぇ!!ちっと黙っとけ!!」
いきなり正面から好きな人に物凄い剣幕でガッシリ抱き締められて驚くなという方が無理だ。
心臓がドンドコドンドコ暴れまくってて爆発するんじゃないかってくらい溶けそうなくらい死にそうに熱い。
ダメだ、ヤバイ。
プシューっと顔から湯気を上げる黄瀬を青峰は構いもせずさらに強く抱き締める。
それは痛い程だったが黄瀬は緩めるように言わず、現状に戸惑いながらそろりと抱き返す。
その行動に何を感じたのか青峰は少し腕の力を緩め、黄瀬の顔を覗いた。
林檎のように赤く染まった頬とは違う朱を目尻に見付ける。
「目、赤くなってんな」
「え、あ、いやっ別になんでもないっつか……!」
「泣いたのか」
「いや、あの……これは勝手に塩水出てきただけであって青峰っちにはなんの関係も………っ」
な、い………へ?
瞼に生暖かい感触がした。
優しく触れているのは青峰の唇で、痛むように柔く押し付けられてさらに体が熱くなる。
「あお、みねっち?ちょ、…や」
「イヤ?」
「や、違くてっ!えと、だから、さっきの………アレ、は」
アレ?
恥ずかしそうな堪らなそうな表情をする黄瀬を見て察した。
だから、左腕で黄瀬の腰を支えて右手は黄瀬の輪郭に添えてもう一度唇を落として告げる。
「黄瀬、好きだ」
「…………っ……」
その瞬間涙で潤ませて見返してくる黄金の瞳を強い蒼い瞳で貫いた。
声にならない声が黄瀬の口からぼろぼろ溢れて。
「俺…っ、あ、みねっちにっぅ……キス、されて嬉しっぃ、くて!でも……ふ、ぅ……青みね、ちにはっ、その気っひ、ぅ……ないんだって!おぼってぇ……!でもっ!俺のこ、と…好きってっ!ぅ、うぅっ」
とうとう耐えきれなくなくなったのか声を押し殺しながら、涙をボロボロ地面に落として青峰の胸に顔を押し付けた。
「好き、………青峰っちがっ……好きなん、スよぉ…!好きすぎて死にそうなくらいっ……好きで!……だから、」
「だから?」
初めて見たときから魅せられて止まらない。
想いが強すぎてぐちゃぐちゃなこの心を受け止めてくれるのなら、抱き締めてくれるなら。
「俺のこともっと好きになって……?」
「……………、」
あぁ、ダメだ。
これはダメだ。
もう戻れない。
「青峰っち………?」
不安げに揺れる眼に愛を告白した。
「もう、好きなんかで抑えらんねぇよ」
―――――――――――――――――――――――――――――――
黄瀬君の誕生日とか全く関係ない話ですけど!
きーちゃんお誕生日おめでとおおおおおおおおおおお
書いてて楽しかった!
見所はもちろん黒子っちの男前さですよ!!←
いつも更新遅くてごめんなさい!!
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