染められた髪が目の前で世話しなく揺れる。
慣れた1on1が楽しい。


「黄瀬」
「ん?…………っ!!」

ドリブルしていたボールが転々と転がっていく。 青峰に急にキスされたらドリブルどころではない。
軽く触れるだけだったのに黄瀬の顔は赤に染まった。 青峰は素知らぬ顔で黄瀬を抜いてゴールを決める。

「ばーか油断してんじゃねーよ」
「ひっ、ひきょっちぃ!!」
「何かすっげぇ真面目な顔してたから」
「や、意味分かんないス」
「頑張ってんのが可愛いっつってんだ」
「はぁ?」

何らしくないこと言ってんスか、と黄瀬は青峰にボールを投げ渡す。


俺はただ黄瀬が一生懸命に俺にぶつかってくる姿が今更ながら好きで。
いやコイツにとって普通のことなんだと思う。 それが普通なコイツが俺は可愛いと思った。

「もっかい」

黄瀬の腕を掴んでまた唇を触れさせ、抵抗せずにぼーっとしてる顔を撫でる。
ピク…………と反応するのがまた可愛い。
青峰が妙に優しいため黄瀬も一応戸惑っているが大人しく青峰に流されていた。


「…ふ………っ」
「あー…………バスケしてぇー」
「………勝手にキスしてきて何言ってんスか」
「そーだな…………何か面白そうだし火神も呼ぼーぜ」

「人の話聞けよ!!」


てかアンタ最近ことあるごとに火神っち呼びたがるっスよね!?
俺より火神っちのが大事なんスかああああっ


「俺、青峰っちがそんな他の奴のことばっか言ってたら浮気するかも」
「お前がしたら俺もしてやる」
「ごめんなさい。絶対ヤダ」
「………本当お前俺が好きなのな」
「自意識過剰ー」


にぱっと笑う黄瀬が直視出来なかった。
多分、直視したら視界が焼けるような、そんな気がしたから。
太陽をバックに笑う黄瀬はいつだって眩しくて、でもそれは俺のモノじゃなくて。

コイツは誰にだってそうだ。


「青峰っちの家行きたい」
「んー、分かった。ボール持ってこい」
「へーい」




青峰は家に行く前に軽く黄瀬の光に反射して眩しい頭をかき混ぜた。

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