部活が終わったときにはもう7時で外は暗くなっていた。
他の部員はとっとと片付けをして帰っていく。
黄瀬と青峰も今日は早く帰ろうと自主練も短く済まし、着替えて帰る仕度を始めた。
「外、暗いっスねー。青峰っち準備出来たー?」
「あぁ、早く行こうぜ」
部室と体育館の鍵を閉めて職員室に鍵を届けてから校門を出た。
「暗いっスね…………」
「何、怖いの?」
「なわけないでしょ。でも………暗くてよく見えないから、さ」
「!」
黄瀬にやんわりと手を掴まれ、軽く握られた。
子どものような暖かい温度が心地好くて握り返す。
「手、繋いでやってんだからちゃんと俺といろよ」
「ん…………分かった」
どんなに暗い場所でもアンタは輝いて、輝いているから見つけられる。
繋がれた手を離す気なんて無い。
「青峰っち……………離したら泣くから」
「だったらしっかり掴んどけ」
「はーい」
青峰と繋がれた部分は暖かくてずっと繋がっていたいと思わせる。
好きで、大好きで。
「キスしよーよ」
「ヤダ」
「なっ、なんで?」
即答ってなに!?軽く傷付くから!
眉を曲げてしょげた顔をする黄瀬の手を握り直した。
「手繋がなくていーならいいよ」
「そ、っ」
それは嫌だ!!でもキスしたい!
せっかく暗いし周りに人居ないのに……!しかも青峰っちが優しいっていうオプション付き!
こんなの生殺し以外のなにものでもないっス!
「青峰っちぃ…………」
「お前なんつー顔してんだよ」
「青峰っちのせいじゃん」
「ぶーたれてんな。ブッサイクな顔になってんぞー」
「んなっ!」
モデル捕まえて不細工ってなんスか!
あぁあああっ!! でもその無邪気な笑顔が大好きッス!
「っへ」
心の中で色々叫んでいるといきなり繋いでいた手を離され、肩を抱き寄せられた。
頬に触れた感触。すぐに離れていったがそれは青峰の唇で。
「ほっ、ほほっ、ほっぺちゅーとか!!」
「嬉しかったか」
「嬉しすぎっす!!」
「じゃキスしてやったし手はいいよな?」
「え゛!!!」
「んだよ」
すっごい楽しそうに笑ってるよこの人!絶対俺の反応見て楽しんでる!
黄瀬が思っている通り、青峰は黄瀬の反応を見て楽しんでいる。
自分の一挙一動に振り回される黄瀬は可愛い。
「で?手繋ぐの、繋がねーの?」
「つっ繋ぐ!!」
ほら明るくなった。コロコロと変わる表情が好きだ。
「俺ん家寄る?つーか泊まるか」
「いいんスかっ、行く!」
ちょうど明日は休日だし服は俺の貸せばいい。
ま、どーせ脱がせるんだけど。
「まずは帰ってシャワーな」
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結構前の拍手文です。載せるの忘れてた(笑)
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