火神君はヘタレだと思う。





普段はあんなに勇ましいのにどうして恋愛事になるとああも奥手なのか。

告白も僕から。

もうこれ以上自分から動くのは嫌だ。
そろそろ火神君から動いてもいいんじゃないだろうか。





「って思うんですけど………黄瀬君はどう思いますか」

迷いに迷った末、何を血迷ったか僕は黄瀬君を相談相手にしている。
黄瀬君は青峰君と付き合っている、つまり男同士ということでは彼が一番良いかもしれないと一瞬でも思ってしまった。


「ふーん…………」

黄瀬は黒子の予想よりも意外と真面目に話を聞いてくれた。

「火神っちってヘタレなんスね………。黒子っち可哀想……」
「そういう所も含めて好きになってしまったのは僕ですから」

火神君は可愛いと思う。
でもやっぱり割り切れない。
するばかりではなくて、して欲しい。

「ま、もう一歩だけ黒子っちが進んでやるのも良いと思うっスよ?」
「どうやってですか」

「例えば………黒子っちから火神っちに、キスしてってねだる」
「………………」

黒子が下を向く。
黄瀬は何か不味いことでも言ってしまったのかと慌てて黒子の顔を覗きこんだ。

「…………/////////」
「えっ?黒子っち?」

シュー、という音が聞こえてきそうなくらい真っ赤にして目をグルグルと回している。

え、え、なんスかこの可愛い反応!!!
火神っちまだ手出してないとか!ありえないっス!
俺なら速攻手出すのに!

「…………」
「えぇーっと、ムリなら別に……」
「いえ、やります」
「マジ?大丈夫なんスか?」


絶対ムリでしょ。
つーかキスでそれって……
キス以上のこと出来なくない?

あ、いやむしろだから………火神っち手出さないとか?
確かにだしずらいかも。


「とりあえず今から火神君のところ行ってきます」
「いやいやいや!何早まってんスか!!めっちゃ目グルグルしたまんまじゃないっスか!動きとかロボットじゃないスか!!」
「僕は冷静です。黄瀬君こそどうしたんですか」
「手足左右一緒に動いてるけど!?」



人の話も聞かずに行ってしまった。
大丈夫なのだろうか。


「火神っちも、男見せろよー」

ぽそっと呟く。
黒子のことを考えたら火神をど突き倒したくなる。
彼氏のほうがリードしないでどうするのだと。

「俺の彼氏は火神っちと違ってガンガンくるタイプで良かったっス」

自信家過ぎてちょっとアレだけど。



「火神がなんだって?」



声に視線を向けるとそこに立っていたのは少し強引な自慢の彼氏。


「青峰っちがヘタレじゃなくて良かったって話っス」
「お前、無理矢理のほうが好きだもんな」
「俺には少し強引な青峰っちが合ってるんスからしょうがないよ」
「んで?火神がどーしたわけ」
「黒子っちにまだキスもしてないらしいっス」

一瞬目が点になった。
つーか、え?

「マジで言ってんのか」
「大マジ。だから黒子っちからお願いしに行ってるんスよ」
「アイツそんなキャラじゃねーだろ」
「まぁ、結果が楽しみっスね」






<火神家>


「お前が俺の家に来るとか珍しいな」
「火神君にちょっと用があって………」

なんだ?と黒子を見れば睨まれる。
いや、睨まれてはないんだろうがなんか怖い。



「あの、」

唾を飲み込む。



「キス、しませんか?」




「???????」


はいっ?




火神の思考が整理される前に黒子は火神の肩に手を伸ばし、背伸びする。

「黒子……ち、近い」
「してくれないんですか」

黄瀬に言われたときはかなり動揺したが一度口から出てしまえばそんなものは吹っ飛んだ。


「火神君からして下さい」
「……………黒子」


黒子の後頭部に手を回し、言われたまま唇を近付けると瞼を閉じた黒子が目に入った。

「…………っ」

唇が触れた。
同じ男とは思えないほど柔らかい。

「………好きだ」
「……………はい」


好きな人との初めてのキスは幸せの味だった。









<マジバにて>

「黒子っち、上手くやってるっスかね?」
「大丈夫なんじゃねーの」

「俺達はどうするんスか」
「俺ん家でイチャイチャ」
「えー」
「黄瀬、めっちゃ嬉しそーな顔してんぞ」
「………嬉しいっスもん」


「じゃ、行くか」
「オッケー」





―――――――――――――――――――――――


あるうぇ?????
なんだかおまけが本編な私ww
火黒は難しいねっ☆

私的にはこんな感じの青黄+火黒が大好きw
青黄は火黒のサポートですよ(サポートという名のストーカー。主に黄瀬)

火黒はぼちぼち増やしていこうと思っております。
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