*古市独白









俺は弱い。

男鹿みたいに修行すれば強くなるタイプでもないから男鹿が修行のときも置いてかれた。
でも特に気にしなかった。 …………邦枝先輩と一緒っていうの以外は。
でも男鹿が邦枝先輩が好きじゃないのなんて知ってるし、邦枝先輩には悪いと思うけど男鹿は俺が好きだ。
俺だって男鹿が好きだ。

でも、………両想いでも普通は嫉妬するだろ?
好きな奴が異性と一緒で、しかもその相手は自分の好きな奴が好きで。
不安になって当たり前だと思う。

確かに俺達は両想いだけど………





お互いその秘めた想いを口にしたことはなかったから。





俺達はお互いが初恋で大切な存在。
それが痛いほど分かっていても、きちんと言葉にしなければそれは酷く脆く、不安定な形をしている。
二人とも確かな形が欲しいと互いを強く想いの中で求めた。

それでも言葉に出せなくて。

好きで。


俺はそんな想いの連鎖に耐えられなくなった。
邦枝先輩と男鹿が二人で修行していると聞いてからずっと胸の中に鉛が埋まっていて、俺を地に押し潰す。

俺は喧嘩も弱ければ、心だって弱い。 男鹿は勘違いしてるんだ。 俺が本当は心の強い人間だと思ってる。
俺が強いから、男鹿のせいで誘拐されても殴られても、男鹿から離れていかないんだと思ってる。
周りもきっとそう思ってるんだろうけど、そんなの違う。



好きだからだ。



男鹿のせいで誘拐されても殴られても離れないのはただ単に



男鹿が好きだから。



別に俺の心が強いわけじゃない。
それを口に出すことは何故か躊躇えて……………

絡まる気持ちに耐えきれなくなって

すがるように俺はいつの間にか、男鹿によく似た…………あの人の家の前にいた。



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独白短いです。
日記のほうで書いてた通り年内には完結するように頑張ります。

次は東古のターン。
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