俺は東条に口説かれる。
だから最近この人が苦手だ。



「よぅ、古市」

教室に入ると早速声をかけられた。

「お、おはようございます、東条さん」
「今日も可愛いな」
「…ハハ…………」

ガシガシと髪を混ぜられる。
しかしそんなことを男鹿が許すわけがない。


「俺の古市に触んな」
「お前のじゃねーよ。ふざけんな」
「そうだ。俺のに決まってんじゃねーか」

「それも違いますから東条さん」

二人にツッコミながら自分の席に座った。
席に鞄を置いても目の前には男鹿。東条は東条で俺のとこにくるし。


「もうイヤ………」
「ほら、イヤだってよ」
「そりゃお前のことだろ」
「……………」

人の真上で言い合いしないでほしい。
つーか周りもそんな哀れみの目で見ないでくれ。余計ガックリくるから。


「古市」
「あ?」

机に突っ伏した顔を上げて男鹿を睨み付けたがそれにもちろん意味はない。
男鹿に腕を引っ張り上げられ椅子から腰が浮き、男鹿の肩にポス、と頭が乗っかる。
古市の腰を抱きすくめて柔らかい髪にキスを落とした。


「おまっ………オイこら!離せっ!皆見てんだろがっ」
「ヤダ。古市は俺のだって教えとかねーとダメだろ」

「ダメなのはお前の頭だ!」
「そーだぞ、男鹿」

「わっ」


男鹿から離れられたと思ったら今度は東条に捕まった。

あぁもう最悪だ。 何で俺はこんなゴツい男達にモテてるんだよ。
女の子は女の子で『おがふるキター!!』だの『ちょw東条との三角関係とかマジktkr』だの、不気味なことを言っているが俺は知らない。
俺の青春学園ラブストーリーはどこに行ったんだろうな………………


「何か良い匂いすんな………甘ぇ」
「ひゃっ………と、東条さん!?舐めないでくださっ……」

「古市に何してくれてんだコラ」

「何の匂いだ?これ」
「……多分シャンプーの匂いじゃないっすか」

「おいっ、無視すんな!」


古市を取り返そうと手を伸ばすがあっさり東条に交わされる。
二人に振り回される古市はもうどうにでもなれとされるがままになっていた。
そして何度か目に男鹿の腕の中にまた収まる。

「つか古市も何か言えよ!俺のがいいだろが!!」
「いや………正直どっちでもいいっていうか………、どうでもいい」

「てめっ、古市……………っ」
「んだ、よっ?………―――っ」


重なった唇を外そうともがくが無意味だった。


「古市、は俺のだ」
「…………っ」
「つか付き合ってるって古市もはっきり言えよ」

「誰が言うか」

「え?そうなのか?」
東条はきょとんとした顔で古市を見つめる。
古市はふぃ、と顔を反らしただけで否定も肯定もしない。

「ふーん。そりゃ今まで野暮なことしちまったな」
「古市に手ぇ出したら殺す」

「……お前は一々表現が物騒なんだよ」


溜め息をつく古市を男鹿は古市の腕を掴んで教室から連れ出した。
古市は抗議もせず素直に付いていく。




「古市、何であんなこと言ったんだよ」
「あんなこと?」

「どっちでもいいだのどうでもいいだの」
「あぁ…………」

そんなことでムカついてたのか。まだまだガキだな。
いや……………俺も、か。


たまにはアメもやんねーといけないかな……………



「男鹿」

ちゅっ、と音を立てて唇を触れさせれば、男鹿はそれだけでとてつもなく幸せそうな顔をする。


「………古市っていきなりデレるよな」
「嫌かよ」
「全く。つーかもっとデレろ」
「それは嫌」

古市は男鹿に抱きついてキスしてもうこのまま家に帰ってしまいたかった。
家で二人で過ごしたいと。


「帰ろーぜ」
「何言ってんだ古市、まだ学校来たばっかじゃねーか。教室戻んぞ」

「………男鹿って変なトコ真面目だよな」



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タイトル長ぇww

そして久しぶりに虎書いたわ。
ただ男鹿古がいちゃいちゃするダシに使われただけだけどね・・・・・・・・・・ごめんよ。

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